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フジテレビはどうなる? F1とDAZNのF1放映権は「独占契約」ではないが「インターネット限定」でもない

2023年02月21日(火)11:34 am

F1は20日、『DAZN(ダゾーン)』と2023年から2025年まで3年間、日本でのF1放映権のパートナーシップを発表した。

DAZNではこれまで同様、フリー走行、予選、F1スプリント、レースを含む全23GPのライブ配信とそのハイライト、見逃し配信を見られることになる。

さらに、DAZNで「バーレーンでのプレシーズンテストを3日間にわたり完全中継」や、日本人ドライバーの岩佐歩夢が参戦する「F2選手権」、「F3選手権のレース」、F1のサポートシリーズとして人気の「ポルシェ・スーパーカップ」も放送する予定だ。

■フジテレビはどうなる?

これまで長らくF1を放送してきたフジテレビからは、未だ発表がない。気になるのは、F1から発表されたプレスリリースの言い回しだ。

「フォーミュラ1は本日、DAZNと新たに複数年のパートナーシップを結び、2025年まで日本でのフォーミュラ1放送を行うことを発表しました」

これをそのまま読むと、日本におけるTVも含めた包括的な放映権のようにも読める。インターネット配信に限るとは書かれていないのだ。

■他地域の契約は?

他地域における放映権の発表を読むと、「独占的放映権」という表現の場合もある。

例えばアジア圏については「フォーミュラ1は、beIN SPORTSと新たに複数年の契約を結び、2025年シーズンまでアジアの10地域でフォーミュラ1を独占放送することを発表しました」とある。

このアジアとは、「香港、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、インドネシア、東ティモール、タイ、ラオス、カンボジア、フィリピン」と定義されており、「beIN SPORTSチャンネルとライブストリーミングアプリbeIN SPORTS CONNECTでF1放送を視聴することが可能」と明確に配信方法が表記されている。

■フジテレビは赤字覚悟か?

このことから推測すると、日本におけるTVを含めた放映権はDAZNが締結したとも読み取れ、そうなると、これまでFOXアジアが契約していたように、今後はDAZNがフジテレビにTVの放映権を売るということも考えられる。

しかし、DAZNとしては当然、F1配信を独占した方がメリットは大きいため、フジテレビは赤字覚悟で高額な契約をしなければならないかもしれない。そう考えられると、未だフジテレビからF1放送について発表がないのも納得できる。

F1側としては、ファンの拡大を求めてDAZNに「TVで観られること」を求めるだろうが、すでにDAZNではTV用アプリ開発もしており、さらに複数の配信事業者と提携していることから、TVで観る方法は複数用意されている。F1側が要求してきたとしても十分満たしていると考えることもできる。

F1開幕まで2週間を切っているが、フジテレビNEXTの番組表を確認するとF1が放送される時間帯は「調整中」となっており、今まさに交渉がされているものと思われる。

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