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【レッドブル】創業者マテシッツは「F1チームの将来ビジョンを設定していた」とチーム代表のホーナー

2022年10月27日(木)18:46 pm

先週末、世界的エナジー飲料メーカーであるレッドブル社の共同設立者であるディートリッヒ・マテシッツが亡くなったものの、レッドブル・レーシングのF1における未来は「定まっている」という。

■総帥を失ったレッドブル、F1チームへの影響は?

マテシッツが最高責任者として率いていたレッドブル社は、レッドブル・レーシングとアルファタウリという2つのF1チームのオーナーであるとともに、オーストリアGPのプロモーターを務め、共同オーナーを務める『Servus TV(セアヴスTV)』を通じてオーストリアのテレビ放映権も有している。

また、ポルシェとの提携を拒否したレッドブル・レーシングは、2026年以降は自らのエンジン製造部門である「レッドブル・パワートレインズ」で製造するエンジンで戦っていくことを決定している。

■今後レッドブルの舵を取るのは?

しかし、1年半の膵臓がんとの闘病の末にマテシッツが亡くなったことで、250億ドル(約3兆6400億円)の資産価値があるとされるレッドブル社が今後どういう形で運営されていくことになるのかが不透明な状況となっている。

マテシッツの母国オーストリアのメディアは、レッドブル社の株式を含むマテシッツの遺産は現在のパートナーのマリオン、元パートナーのアニタ、そして彼とアニタの29歳の息子マークという3人の相続人に渡る可能性が高いと報じている。

スイスの『Blick(ブリック)』紙によれば、息子のマーク・マテシッツに関しては、ディートリッヒ・マテシッツが所有するビールブランド『Thalheimer(タールハイマー)』の経営に携わっていること以外はほとんど知られていないという。

しかし、マーク・マテシッツはレッドブルのタイ側のビジネスにも近いと言われている。そして、レッドブル共同設立者であるチャリアム・ユーウィッタヤーの息子である72歳のチャルーム・ユーウィッタヤーが現在も51パーセントの株式を所有している。

ディートリッヒ・マテシッツは49パーセントのオーナーでありながら、「特別な地位」でレッドブルの経営に携わっていたと考えられている。しかし、彼の死によって、ユーウィッタヤーによる51パーセントの支配が今後決定的な意味を持つものになる可能性もある。

伝えられるところによれば、より恒久的な後継者が決まるまでの間、長年レッドブルを支えてきたルドルフ・タイヤールとローランド・コンチンが暫定的な最高責任者に就任すると見られているようだ。

また、ユーウィッタヤーの40歳の息子ボラユスにはレッドブルの運営は務まらないと考えられているようだ。ボラユスはかねてからトラブルメーカーとして知られており、犯罪歴もあるためだ。

■レッドブルF1チームの将来に不安はないとクリスチャン・ホーナー

こうした状況のもと、レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、マテシッツの死にもかかわらず、チームの「未来は決まっている」と主張している。

「彼は将来に向けて非常に強力な基盤を築いたんだ」

「2026年にパワーユニットメーカーになることは、われわれのジグソーパズルに欠けていた部分であり、彼はそれを可能にするビジョンを持っていた」

「彼は、そのビジョンを定め、先週までそれに関わっていたんだ」

そう語ったホーナーは、次のように付け加えている。

「彼にはビジョンがあり、レッドブル・パワートレインズの計画を承認してくれたんだ。長期的にチームを成功させるためにね」。

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