F1オーストリアGP(レッドブル・リンク)において、自己最高の6位に入賞したミック・シューマッハ(ハース)の叔父であるラルフ・シューマッハが、現役の2022年新世代F1マシンを上回るラップタイムを記録し、観客を驚かせていた。
47歳になるラルフは、F1の伝説ミハエル・シューマッハの弟でありF1通算6勝を記録している実力者だ。
■デチューンしたFW25でも今季型マシンより速かった・・・
今回デモランに使われた2003年型ウィリアムズFW25で、ラルフは2勝を挙げているが、これに搭載されているBMWのV10エンジンをオリジナルの950馬力から850馬力にデチューン(性能を下げ)して、ミシュランタイヤではなくピレリタイヤを装着して走行した。
このデモランのラップタイムは公式には記録・発表されていないが、それを見ていた関係者の中には、現在の2022年型マシンよりも明らかに速かったと主張する者もいる。
ラルフは『motorsport-total.com』に「僕の方が速かったよ」と認めたが、「どれくらいかは言わないよ」と語った。
■19年前のF1マシン、なぜ速い?
20年近く前のF1マシンが、競争力のある2022年型マシンよりも速いという“異常事態”について説明を求められると、ラルフ・シューマッハは次のように説明した。
「現在のマシンは200kg近く重いんだよ」
「安全性が、今のクルマをすごく重くしているんだ」。