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セルジオ・ペレス、F1モナコGP優勝でレッドブル残留に大きな弾み

2022年05月31日(火)8:09 am

今季のF1第7戦モナコGPで勝利を飾ったことで、セルジオ・ペレスが2023年もレッドブルに残留することがほぼ確実な状況となってきたようだ。

2020年シーズン限りでレーシングポイント(現アストンマーティン)のシートを失ったメキシコ人ドライバーのペレスだが、幸いなことに、マックス・フェルスタッペンのために競争力の高いチームメートを探していたレッドブルの目にとまり、2021年には世界的エナジー飲料会社が所有するチームのシートを確保することができた。

■昨年以上のパフォーマンスを見せるペレス

その2021年はレッドブルのF1マシンに慣れるのに苦労したペレスだが、波乱の展開となった第6戦アゼルバイジャンGPではリタイアしたフェルスタッペンに代わってチームに勝利をもたらすなど、それまでのフェルスタッペンのチームメートよりもコンスタントな成績を残したことでレッドブルは2022年もペレスとの契約を結ぶことを決定した。

そして、今季もレッドブルと単年契約を結んでいる32歳のペレスだが、昨年までとは大きく異なる技術レギュレーションが導入された今年のF1マシンには非常にうまく適応することができており、昨年以上の安定感を示している。

開幕戦こそフェルスタッペンともどもマシントラブルによるリタイアに終わったものの、その後は2位(3回)、4位(2回)という結果を残し、バルセロナで行われた第6戦スペインGPでフェルスタッペンがシャルル・ルクレール(フェラーリ)に代わってランキングトップに立ち、コンストラクターズ選手権でもレッドブルがフェラーリを逆転するのに大きな貢献を行ってきている。

■ナンバー2にとどまるつもりはないペレス

そうした中、スペインGP決勝ではチームからフェルスタッペンを先行させるよう指示されたペレスが、「不公平」だと発言する一幕もあった。実際のところ、現在のレッドブルがフェルスタッペンを中心とするチームであることは間違いなく、ペレスにはナンバー2ドライバーとしての役割をこなすことが求められているのは事実だろう。

だが、レースに勝ち、F1チャンピオンになることが目標だとしているペレスは、先週モナコに到着した際には、レッドブルとは「同じ考えで同意している」と語り、自分が「勝利するためにチームから全面的なサポートを受けられる」と主張。自分はナンバー2ドライバーとしてレッドブルで過ごすつもりはないと示唆している。

そして臨んだモナコGPだが、ペレスはフリー走行の段階からフェルスタッペンをしのぐパフォーマンスを発揮し、予選でもフェラーリのルクレールとカルロス・サインツに次ぐ3番グリッドを確保。そして荒れた天候となった決勝でもチームのタイヤ戦略によってフェラーリ勢の前に出るとそのままトップでチェッカーを受け、今季初優勝を遂げている。

■セルジオ・ペレスは自分で勝利を勝ち取った

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)も、『NOS(オランダ放送協会)』に、モナコでの勝利はペレスが自分の力で勝ち取ったものだと次のように語った。

「ここモナコでは我々が彼に勝利を与えたのではないよ。彼は自分自身でそれにふさわしいことをしたんだ」

ともあれ、今回の勝利でレッドブルが2023年もペレスとの契約を延長することを決断する可能性が高まったと考えられているが、そのことについて質問されたペレス本人は次のように答えている。

「いずれ分かるだろう。そう願っているよ」

■ペレスの2023年残留を強く示唆したクリスチャン・ホーナー

実際のところ、現在はアルファタウリで走っているピエール・ガスリーが2023年にトップチームであるレッドブルに復帰できなければほかのチームへの移籍も視野に入れるとアピールしているものの、レッドブルのチーム代表を務めているクリスチャン・ホーナーの気持ちはペレス続投でほぼ固まっているようだ。

「ペレスもこの世界選手権で戦っているんだ。マックスと同じようにね」

そう語ったホーナーは、現在ドライバーズランキング3番手につけているペレスと、ランキングトップのフェルスタッペンのポイント差に言及しながら次のように続けた。

「彼らの差は15ポイントだし、大した差ではないよ」

「彼は素晴らしいチームプレーヤーだよ。彼は我々のチームにとって大きな存在なんだ」

そう語ったホーナーは、ペレスが2023年の契約を獲得するためには何が必要なのかと質問されると次のように答えている。

「彼に必要なのは今やっていることを続けることだけだよ。彼は素晴らしい仕事をしているし、我々も彼にすごく満足している」

「今年の彼はここまで非常にいい走りを見せている。マックスとの差も昨シーズンに比べると大きく縮まっているよ」

そう語ったホーナーは次のように付け加えた。

「ピットレーンには、ほかにもっといいドライバーはいないと思っている。だから、彼は今やっていることを続けていくだけでいいし、そうすれば話し合いもかなり順調にいくはずだよ」。

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