F1は自らグランプリをプロモーションするビジネスに乗り出そうとしている。
従来、レース開催の商業サイドは、商業権保有者(現在のリバティ・メディア)にとって比較的単純なビジネスモデルだった。
しかし、来年のラスベガスGPでは、プロモーターから多額の報酬を得る代わりに、リバティが自らレースを主催することになる。
このニュースは、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』が2022年第1四半期のF1の商業収益が前年同期比で倍増したことを明らかにした際に発表されたものだ。
■313億円でラスベガスの土地を購入予定
F1は、常設パドックとピットビル建設のために、伝説的なラスベガス・ストリップ近くの16ヘクタールの土地を取得するために2億4,000万ドル(約313億円)を支払うと伝えられている。
「リバティ・メディアは、ラスベガス・ストリップの東側にある土地を取得する取り決めを実際に行った」とリバティのグレッグ・マフェイCEOはウォール街のアナリストたちに語っている。
さらに「他の多くのトラックとは異なり、この場合、F1とリバティ・メディアは地元の株主やLive Nation(世界最大級のライブ・エンタテイメント企業)と提携してプロモーターの役割を担っている」と付け加えている。
■F1のビジネスモデルに変化?
マフェイCEOは、この新しいビジネスモデルを他のレースでも使うことを否定していない。
「ラスベガスでどうなるか見てみよう」
「成功してから、どうするか考えよう。もしかしたら、さらにいくつかのステージのプロモーターになるかもしれない」
「その機会を拒むつもりはないよ」
■F1のCEOは新旧ビジネスモデルに好感触
しかし、F1 CEOのステファノ・ドメニカリは、これがF1の新しいビジネスモデルの始まりではないことを明らかにした。
「新しいプロモーターはそれぞれ、我々のシステムに新しい強みと機会を加えてくれる」と彼は言う。
「これは、我々が敬意をもって接している伝統的なグランプリのプロモーターにも影響を与える」
「グレッグの意見に賛成だ。絶対にないとは言えない」と彼は主張した。
「しかし、我々と一緒に仕事をしているプロモーターには非常に満足していることを、もう一度強調したい」
「彼らは非常に忠実で信頼できるパートナーであり、彼らとともにさらに強力な未来を築いていくよ」。