ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンは、2022年のタイトル防衛の可能性について、日曜日に暗い表情を見せていた。
「このままではチャンピオンになるには45レースが必要だ」と『Algemeen Dagblad(アルゲミン・ダグブラッド)』紙が引用している。
実際、サウジアラビアで優勝したフェルスタッペンだが、最初の3レースのうち2レースで技術的なトラブルに見舞われ、ランキングは6位にとどまり、首位を走るシャルル・ルクレール(フェラーリ)とは46ポイントもの差がついている。
さらに悪いことに、フェルスタッペンはメルボルンで明らかにルクレールのペースに劣っていた。
■フェルスタッペン、優先事項は完走だ
「今のところ、タイトルを獲れると信じられる理由なんてないよ」とフェルスタッペンは認めた。
「タイトルを争いたいなら、フェラーリより前にいなければならない。そして彼らは多くの点で我々より先を行っている」
フェルスタッペンは信頼性の低さだけでなく、クルマの「バランス」やタイヤの性能など「他の多くのこと」にも言及した。
「明確な解決策はない。僕たちはすごく遅れているけれど、すでにそうだった。 今はチャンピオン争いについて考えたくないんだ」
「ただレースを完走するということの方が重要だと思う」
■日曜日の原因は燃料漏れ
ヘルムート・マルコ博士は、日曜日のメルボルンでのトラブルは、またしても燃料関連の問題、つまり今回は燃料漏れであったことを明らかにした。
「そのため、我々はマックスにできるだけ早く消火器の近くにクルマを停めるように伝えたんだ」と彼はオーストリアの放送局『ORF』に語っている。
■重量、金、信頼性、曲がらない、など問題山積
フェルスタッペンと同様、マルコも2022年型車の基本的な速さについては否定的なようで、日曜日にこう認めている。
「メルセデスでさえ、ラップタイムで我々より良く見える時があった」
「でも、ここではフェラーリが一枚上手だった。我々は1周あたりコンマ3から4秒遅かったんだ。 マックスが攻めれば、シャルルは簡単にそれに応じることができた」
「我々には重量の問題もある。フェラーリより10kg重く、それを減らすには金がかかるし、信頼性にも影響する」
「気温の変化があるとさらに難しくなる。今、解決しなければならない問題が山積しているようだ」
「問題は、フロントのグリップにも関係している。フェルスタッペンの思い通りにクルマが曲がってくれないんだ。そして、フェラーリにはこうした問題はないんだ」
しかし、チームのボスであるクリスチャン・ホーナーは、フェルスタッペンの「フラストレーション」を受け入れながらも、この状況はおそらくあまり驚くべきことではないと警告している。
「フェラーリは我々よりずっと早くプロジェクトをスタートさせた。我々はまだ追いついていないんだ」