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【詳細】予選失格になったハミルトンのDRS技術違反の全貌とは/F1サンパウロGP

2021年11月14日(日)3:27 am

F1第19戦サンパウロGP(ブラジル、インテルラゴス・サーキット)金曜日の予選終了後、最速タイムを叩き出したルイス・ハミルトン(メルセデス)のマシンのDRSに技術的な違反が見つかったとして予選失格となった。これでハミルトンは、スプリント予選をトップからスタートできなくなった。

ハミルトンはチャンピオンシップを争っているライバルのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に対して0.4秒以上の差をつけてトップに立ち、この週末をリードするかに思われた。

しかし、ハミルトンは最後尾からスタートすることになり、今週末のレースはおろか、チャンピオンシップ争いでも大きな痛手を被ることになった。

■リアウイングの上下間に規定を超えるすき間

スチュワードは以下のように発表した。

「端的に言うと、リアウイングの上下間に(規定を超える)すき間があった、ということだ。DRSが作動していないとき、このすき間は10mmから15mmの間でなければならない。このテストではクリアした」

「DRSが作動して、ウイングの上部が平らになったとき、ギャップは10mmから85mmの間でなければならない。最大ギャップはTD/011-19に従って、85mmのゲージを最大荷重10N(10ニュートン)ですき間に押し当てて測定する。ゲージが突き抜けた場合、その車はテストに不合格となる」

「今回のケースでは、ウイングの内側ではゲージが通らず、ウイングの外側ではゲージが通った。このテストは、2種類のゲージを使って4回繰り返し、1回はスチュワードと競技者(メルセデス)の代表者の立会いのもとで行われた」

■メルセデス「レギュレーション違反を意図したものではない」と強調

金曜日の夜、呼び出された時のメルセデスの代理人はロン・メドウズとサイモン・コールが出席し、FIA技術代表者であるジョー・バウアーおよびシングルシーター・テクニカル・ディレクターのニコラス・トンバジスに説明した。

土曜日の朝の聴取では、バウアーは欠席し、メルセデスのチーフデザイナーであるジョン・オーウェンが出席した。

オーウェンは、レギュレーションを満たすための設計だったとした上で、たわみの原因を「DRSアクチュエーターまたはエンドのピボットのいずれかに追加の遊びがあったか、またはメカニズムの何らかの組み合わせやその他の不具合、あるいはパーツの不適切な組み立てがあった」と説明し、「DRSの動きやデザインでレギュレーション違反を意図したものではない」と強調した。

■FIA「性能面で優位性がなかったとは言えない」

FIAは、リアウイングの試験に不合格だったことは「何かが間違えていたのだろう」と同意しつつも、「性能面で優位性がなかったというのは弁護の余地がない」として、「技術的な違反に対する通常のペナルティである予選失格を命じる」と罰則を決定した経緯を説明した。

■セナはフェルスタッペンに微笑んだ?

これでハミルトンは、スプリント予選を最後尾からスタートすることになった。予選2番手だったフェルスタッペンは、スプリント予選をトップからスタートすることになり、もしトップでフィニッシュすると3ポイント加算できる。

また、レッドブル・ホンダのペレスも3番手以内に入った場合、コンストラクターチャンピオンシップで2位のレッドブル・ホンダが首位メルセデスを抜いてトップに立つ可能性も出てきた。

さらにハミルトンは、決勝レースを5グリッド降格ペナルティが決まっている。これは年間3基を超えた新PUを搭載したことに対するペナルティだ。

ハミルトンにとっては、自分のアイドルであるアイルトン・セナの母国ブラジルで、厳しい試練に直面している。

フェルスタッペンにとっては、セナの母国ブラジルがサポートしてくれていると思うかもしれない。注目のスプリント予選はこの後すぐだ。

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