レッドブルとそのセカンドチームであるアルファタウリのドライバープログラム責任者であるヘルムート・マルコが、2021年にアルファタウリ・ホンダから日本人ドライバーをF1デビューさせる可能性が高いことを示唆した。
10月28日(水)にアルファタウリがピエール・ガスリーと2021年の契約を結んだことを発表した。
ガスリーはチームリリースの中でアルファタウリ残留を非常にうれしく思うとコメントしているが、実際のところは複雑な気持ちのようだ。
ガスリーは自分が再びトップチームのレッドブルに呼び戻されることがなかったことには「驚いた」とし、かつてレッドブルで4回F1王者となったセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)を引き合いに出しながら次のように語った。
「12年前にはベッテルがトロロッソで優勝したらすぐに昇格していた」
「今回、僕もレースで優勝したけれど、彼らは僕のことを検討さえしなかったんだ」
だがマルコは、ガスリーを2021年もアルファタウリに留めておくことにしたのは理由があってのことだとテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に次のように語った。
「ピエールは1年を通じて非常にいいドライビングをしている。だが、来年彼がレッドブルに行くことはない。なぜなら、アルファタウリはリーダーを必要としているからだ」
「来年は、非常に若いドライバーが彼のとなりにいることになるからね」
その“非常に若いドライバー”というのは現在F2に参戦している20歳の日本人ドライバー、角田裕毅(つのだゆうき)のことかと尋ねられたマルコは次のように答えている。
「そうかもしれないね」
最近のうわさでは、今季不振が続いているレッドブルのアレクサンダー・アルボンを2021年にアルファタウリに降格させる可能性もあるのではないかと言われている。
だが、2021年F1シーズンが開幕を迎える予定の3月には25歳になるアルボンは「非常に若い」とは言えない年齢であり、マルコの頭の中にはすでにレッドブル育成ドライバーである角田にF1デビューのチャンスを与えるという青写真があると考えてよさそうだ。
その角田は、先週末にF1第13戦エミリア・ロマーニャGPが開催されたイモラ・サーキットにおいて4日(水)に2018年型トロロッソF1マシンでテスト走行を行うことになっている。