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【決勝レポート】レッドブル・ホンダが開幕戦以来の3位表彰台/F1スペインGP

2019年05月13日(月)0:48 am

2019年F1第5戦スペインGPが5月12日(日)、バルセロナ-カタルーニャ・サーキット(1周4.655km)で3日目を迎え、現地時間15時10分(日本時間22時10分)から行われた決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季3勝目、通算76勝目。

●【決勝タイム結果】F1スペインGP決勝のタイム差、周回数、ピット回数

■スタートでハミルトンがボッタスを攻略

前日に行われた予選でチームメートのバルテリ・ボッタスに大差を付けられてポールポジションを奪われていたハミルトンだが、スタートでボッタスを攻略して前に出る。3番グリッドからスタートしたフェラーリのセバスチャン・ベッテルはターン1でメルセデス勢に並びかけるが、ハードブレーキングでタイヤスモークをあげてしまい失速。これで4番グリッドスタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に先行を許してしまった。

その後方では10番グリッドスタートのランド・ノリス(マクラーレン)が順位を下げ、11番グリッドからスタートしたトロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンが幸先よくトップ10に浮上。3番手フェルスタッペン、6番手ピエール・ガスリー、9番手ダニール・クビアト、10番手アルボンとホンダ勢4台が全てポイント圏内での走行となった。

■フェラーリは苦しい展開に

トップに立ったハミルトンはファステストラップを連発しながらボッタスとのギャップを開いていく。ホンダエンジンのフェルスタッペンもフェラーリを寄せ付けず、徐々にベッテルとのギャップを開いていった。

1周目のブレーキングでタイヤを傷めてしまったベッテルはペースが上がらず、チームは12周目にルクレールを前に出すことを決断。だがルクレールも思うように前を走るフェルスタッペンとの差を縮めることができない。

ベッテルが20周目に上位勢で最初にピットに向かい、ミディアムタイヤに交換。フェルスタッペンもその次の周にピットに入りキープしていた新品ソフトタイヤに交換する。ガスリーは23周目にミディアムタイヤに交換した。

26周目にルクレールがピットイン。一番硬いハードタイヤに交換し、このまま1ストップ作戦で最後まで走りきる作戦をとる。ルクレールは先にタイヤ交換を済ませていたベッテルの前でコースに戻った。

2番手を走行していたボッタスも27周目に入るところでピットイン。ミディアムタイヤに交換し、2番手の位置をキープしたままコース復帰。ハミルトンも28周目にミディアムタイヤに交換しトップの位置を守った。

レースが30周目を過ぎた頃にはミディアムタイヤのベッテルがハードタイヤのルクレールの背後に迫ってくる。この時点では明らかにベッテルの方がルクレールよりもペースがいいものの、フェラーリはしばらくの間順位を入れ替える指示を出さず、ベッテルはルクレールの後ろにつかえる形となってしまう。

36周目にベッテルがやっとルクレールの前に出るが、この時点では前を走るフェルスタッペンとのギャップはかなり大きく開いてしまった。

41周目にベッテルが2回目のピットイン。ここでもミディアムタイヤに履き替えてガスリーの後方6番手でコース復帰する。ベッテルはすぐにガスリーをオーバーテイクして5番手に浮上する。

■クラッシュ発生でセーフティカー導入

44周目に3番手を走行していたフェルスタッペンも2回目のピットインを行い、ここでミディアムタイヤに履き替える。フェルスタッペンはルクレールの後方4番手でコースに戻った。46周目にはボッタスもピットインし、ソフトタイヤに交換する。

ところがその直後にマクラーレンのランド・ノリスとレーシングポイントのランス・ストロールがクラッシュ。2台のマシンがコース脇に止まってしまったことでセーフティカーが導入される。

このタイミングでハミルトンがピットイン。ボッタス同様ソフトタイヤに履き替えてトップのままでコース復帰した。さらに1ストップ作戦かと思われたルクレールもここでピットに入りタイヤをミディアムに交換。フェルスタッペンは労せず3番手の位置に復帰した。

■トロロッソには痛いピット作業ミスが発生

このときトロロッソ・ホンダはクビアトとアルボンの2台を同時にピットインさせる作戦をとるが、ここでチーム内に連携ミスが発生。タイヤがうまく準備できておらず、タイムを大きくロスしてしまう。8番手を走行していたクビアトはなんとか9番手でコース復帰するが、10番手に位置していたアルボンはここで周回遅れの11番手に順位を下げてしまった。

53周目にセーフティカーが戻り、レースが再開される。上位勢には大きな順位変動は起こらず、フェルスタッペンも3番手の位置をキープする。54周目に入ったところでハースのグロージャンとマグヌッセンがチームメートバトルを展開し、両者が接触。グロージャンがコースオフし順位を8番手に下げてしまう。クビアトもマクラーレンのカルロス・サインツにオーバーテイクを許し、10番手に後退してしまった。

59周目にサインツがグロージャンをオーバーテイクして8番手に浮上。クビアトも61周目にグロージャンをとらえて9番手に順位を上げる。アルボンもトップ10復帰を目指してグロージャンに迫るが、残念ながら追い抜くには至らない。

■レッドブル・ホンダが開幕戦以来の3位表彰台

そのままレースはファイナルラップに入り、ボッタスとのギャップを4秒に開いていたハミルトンが今季3度目のトップチェッカーを受けた。ボッタスも2位でフィニッシュし、メルセデスはこれで今季5戦連続となる1-2フィニッシュを達成した。

3位にはフェルスタッペンが入り、開幕戦オーストラリアGP以来となる今季2回目の3位表彰台を確保。フェラーリはベッテルが4位、ルクレールが5位に終わり、表彰台を逃している。

ホンダ勢はレッドブルのガスリーが6位、トロロッソのクビアトが9位でフィニッシュし、3台がポイントを獲得。アルボンは不運もあって2戦連続での11位に終わっている。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
3位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
4位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
5位/シャルル・ルクレール(フェラーリ)
6位/ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
7位/ケビン・マグヌッセン(ハース・フェラーリ)
8位/カルロス・サインツ(マクラーレン・ルノー)
9位/ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
10位/ロマン・グロージャン(ハース・フェラーリ)

次戦2019年F1第6戦モナコGPは5月23日(木)の現地時間11時(日本時間18時)に開幕。金曜日にはセッションは行われず、予選は25日(土)の現地時間15時(日本時間22時)、決勝は5月26日(日)の現地時間15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。

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