メルセデスAMGが2018年型F1マシンのコンセプトをこれまでとは全く違うものに変えるかもしれない。
2014年から2016年まで3シーズン連続でチャンピオンマシンを送り出してきたメルセデスAMGだが、今年のF1カーW08には少しばかり手を焼かされているようだ。
速さがあることは間違いないW08だが、時として謎の不調に陥ることがある。メルセデスAMGを率いるエグゼクティブディレクターのトト・ヴォルフもそのW08のことを二面性を持つ気難しい「女王様」だと表現しているほどだ。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、メルセデスAMGのあるエンジニアが次のように語ったと報じている。
「このコンセプトに関してはすでに開発の限界に来ているのかもしれない」
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、メルセデスAMGでは2018年型F1マシンを設計するにあたり、マシン後部の車高を高めるという手法を取り入れるかもしれないと予想している。そうしたコンセプトはレッドブルが今季型車にも採用しており、いい効果を上げているという事実もある。
「そうなればコンセプト全体を変えることになるだろう」
先ほどのエンジニアはそう語ると、次のように付け加えている。
「完全に違うフロアとディフューザーが必要になるからね。そして、そのような変更は開発開始が遅れるというリスクを抱えることになってしまう」
今季からメルセデスAMGのテクニカルディレクターに就任したジェームス・アリソンも、2017年型W08には気難しいところがあるというヴォルフのコメントは正しいと認め、次のように語っている。
「我々にとって悪いマシンだったわけじゃないんだ」
「しかしながら、我々としてはレースサーキットに簡単に順応でき、すべてを獲得できると保証できるようなクルマにしたいんだ」
2016年の7月までフェラーリの技術トップを務めていたアリソンはそう語ると、次のように付け加えた。
「今年我々が行える変更はやっている。来年はもう少しだけ気性の優しいクルマにしたいと思っているよ」