F1中国GPの予選でエンジントラブルが発生して16番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だったが、決勝レースで9台抜きを演じて観客を魅了した。
ちょい濡れの難しい路面でスタートしたレース、フェルスタッペンは他のドライバーとは違うラインを走りながら、イン側から、アウト側から次々とパスしていく。まるでゲームの画面を見ているようだ。
スタート前、フェルスタッペンステアリングに注目してほしい。そこには2速ギアを意味する「2」という数字が見える。スタート時のホイールスピンを防ぐため2速ギアでスタートしている。
フェルスタッペンは「雨のほうがオーバーテイクは簡単だよ」と語る。
「僕にとっては完ぺきなレースだったと思う。コンディションが改善してスリックタイヤを履いた頃にはすでにコース上のかなりの台数を抜いていたし、通常のいるべき位置に戻っていたからね」
もし濡れた路面でのスタートでなければ、どこでフィニッシュしていたのだろうか?と質問されると、「3位じゃないのは確かだね。たぶん、6位くらいかな?僕にとっては良いコンディションだったね・・・」と語っている。
他のドライバーも一流のテクニックを持っている中、フェルスタッペンはライバルより優れたクルマに乗っていることは間違いないが、1周で9台もの追い抜きで魅了してくれた。フェルスタッペンが雨のコンディションでごぼう抜きを演じてみせてくれたのはこれが最初ではない。雨に強かったアイルトン・セナを思い起こさせるような素晴らしいドライビングだった。
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