2016年のF1シーズンがいよいよ今週末に開幕を迎えるが、すでにこの時期からジェンソン・バトン(マクラーレン)の今シーズン後の去就に関するうわさがささやかれている。
■ロン・デニスがバンドーンの2017年F1デビューを示唆
今週、マクラーレン・グループ会長であるロン・デニスが現在控えドライバーを務めるストフェル・バンドーンが2017年にF1デビューすることになるだろうと語ったことで、そのうわさがさらに大きくなったのは確かだろう。
F1公式サイトに掲載されたインタビューの中で、デニスは今後1年を通じてバトンと今後の契約に関する話し合いを行うことになるだろうと語っている。
■昨年もF1継続か引退かで揺れていたバトン
だが、36歳となり、現役ドライバー中では最多参戦数を誇るバトンも、2015年限りでF1を引退しようかと考えたこともあったと認めており、今年からテレビ番組のキャスターへ転身する可能性が高かったことも明らかにしている。客観的に見て、2016年がバトンにとってF1最後のシーズンとなる可能性は高そうだ。
■イタリアGP前後には決まるだろうとウェバー
2013年までレッドブルで活躍し、以後はWEC(世界耐久選手権)へと転向した元F1ドライバーのマーク・ウェバーは、バトンに関して『Sun(サン)』に次のように語った。
「引退を決断することに関し、彼は精神的な曲がり角を迎えていたんだ」
「次に彼が何をするのかということはまだ決まってはいない。彼がキャリアの終盤を迎えていることは間違いないし、(マクラーレン・ホンダの)クルマがうまく整えられ、彼がそれなりに戦えるだけの武器を手にすることができるのを期待しているよ。だけど、モンツァ(第14戦イタリアGP/9月4日決勝)前後には、どうするか決める時期が来るだろうと思う」
「彼は本当のプロだし、素晴らしいキャリアを持っている。だけど、競技者にとって、いつ引退するのかと聞かれること以上に最悪なものはないからね」とウェバーは付け加えた。
■アロンソの今後も気になるとブランドル
一方、かつてマクラーレンなどで活躍した元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、バトンのチームメートであるフェルナンド・アロンソが現時点ではマクラーレン・ホンダで苦しい立場に置かれているのを見るのも複雑な気持ちだと次のように語った。
「なんだか、引退すべき2人のボクサーを見ているような気になるんだ。だが、ジェンソンのほうがフェルナンドよりもうまくそれに対応できているように見えるね」