バルセロナで今年最初のF1公式シーズン前テストがスタートした22日(月)、レッドブルの最高技術責任者であるエイドリアン・ニューイが、2016年のレッドブルが「大きな飛躍」を遂げられるとは考えていないことを認めた。
■ルノーエンジンの改善に期待するニューイ
昨年、長年ワークスエンジンの提供を受けていたルノーとの関係が悪化し、ほかのエンジンメーカーとの交渉を行っていたレッドブル。だが、それらの交渉は不調におわり、結局今年もルノーからエンジンの供給を受け、それに「タグ・ホイヤー」のブランド名を冠して1年を戦うことになっている。
だが、ニューイは、今年はルノーエンジンも改善されるはずだと『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「我々のエンジンサプライヤーはいい冬を送ることができたと考えている」
「トップとの差はまだ大きいが、(ルノーには)新たな人材も増えたし、予算も増強されており、手法もこれまでとは替えている。そうしたことによって、我々もゆっくりとだが確実に差を詰めていけるはずだよ」
■現状のルールでは大きな飛躍は無理
そう語ったニューイだが、レッドブルの2016年型車RB12にタイトル争いができるという期待をするのは無理だろうと考えている。
「このレギュレーションになってから3年目を迎えるが、今のルールはかなり制約されている。だから大きな前進は期待できないよ」
そう語ったニューイは、次のように付け加えた。
「だが、我々は2015年に学ぶこともできたし、ハンドリングに問題を抱えていたクルマに一定の変更を加えてきた。昨年もうまくクルマを開発したし、それを2016年にもつなげていきたいと思っている」
22日(月)に行われたバルセロナテスト1日目にRB12のステアリングを握ったダニエル・リカルドは、合計で87周を消化し、トップタイムを刻んだフェラーリのセバスチャン・ベッテルに1.1秒ほどの差となる1分26秒044のベストタイムを刻んで3番手につけている。