フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長が、伝統あるモンツァ・サーキットでのF1イタリアGPを存続させるためにひと肌脱ぐつもりだと語った。
フェラーリにとっても重要なホームレースとなるイタリアGPだが、モンツァが財政危機により今後のF1開催継続が危ぶまれる状況となっていることがたびたび報じられている。
だが、フェラーリでは、仮にモンツァでのイタリアGP継続が難しくなった場合には、自社が所有するムジェロ・サーキットでのF1開催のチャンスが生まれることから、モンツァがF1カレンダーから消えることになってもかまわないと考えているようだとも報じられていた。
だが、マルキオンネはカナダGPが開催された先週末のモントリオールで、「私としては、モンツァが抜け落ちることはないと思っている」と語り、「もし彼らが問題を抱えているのであれば、我々はバーニー(エクレストン/F1最高責任者)と話をしなくてはならないね」と付け加えていた。
エクレストンは、もしモンツァが今後もF1開催を続けたいのであれば、提示された開催権料を支払う必要があるとの警告を続けてきている。一方、地方政府による課税優遇措置も撤廃され、さらに財政的に厳しい局面に置かれているモンツァとしては、開催権料の引き下げをエクレストンに対して求めている。
だが、最近モナコで行われた両者による会合においても、交渉は行き詰まりに終わったと報じられている。
マルキオンネは、イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。
「今後に向けたモンツァの将来性を考慮すれば、あそこでのレースがF1選手権から消えるべきではないと考えている」
「それを確実なものとするために必要であれば、我々がエクレストンとの交渉に介入することもいとわないし、そういうことになるだろうね」
さらに、マルキオンネはモンツァで行われる今季のイタリアGP(第12戦/9月6日決勝)において、さらに改良を加えたエンジンを投入することになるだろうと次のように語った。
「ここまでチームが行ってきた懸命な取り組みには満足している。だが、我々はこれからもクルマの開発を続け、常に技術的改善を続けていかなくてはならない。そして、モンツァが次の重要なステップになるだろう」