小林可夢偉が、来週末に行われるF1シンガポールGP(21日決勝)でもケータハムのコックピットに収まるかもしれない。
先週末に開催されたイタリアGP(第13戦)では2レースぶりにケータハムのステアリングを任された可夢偉だったが、チーム首脳陣はスペイン人若手ドライバーのロベルト・メルヒを次戦シンガポールでレースドライバーとしてデビューさせたいと考えていることは明らかだった。
だが、イタリアGPにおいては、メルヒにレース出走が可能となるスーパーライセンスがF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)から発給されなかった。このため、ケータハムでは金曜日のフリー走行1回目にメルヒ出走させることで、スーパーライセンス発給条件のひとつとなっているF1カーでの走行距離300kmを達成させるつもりだった。
だが、そのセッションでメルヒの走行距離が300kmに届かなかったため、ライセンス発給についてはまだ確証を得られていないようだ。
一方、2戦ぶりにモンツァ・サーキットでのレースに臨んだ可夢偉は、直接のライバルであるマルシャ勢を予選、決勝ともに上回る力強い走りでその存在感を強くアピール。可夢偉は日本のメディアに対し、シンガポールGPに向けて通常の準備をしておくつもりだと語っていた。
可夢偉は、来週水曜日(17日)にシンガポールへ渡り、ベルギーGPでそのシートをアンドレ・ロッテラーに譲ることになったときと同じように、そこでケータハム首脳陣の決断を待つことになるようだ。
可夢偉は、イタリアGP決勝後に「モンツァはすごく独特なサーキットです。ですから、ほかのサーキットではどれほどのことができるか様子を見ましょう」と語っていた。
一方、ベルギーGPで可夢偉に代わってロッテラーが出走した際、同じ日程で行われたスーパーフォーミュラにロッテラーの代役として出走したアンドレア・カルダレッリが、日本GP(10月5日決勝)でケータハムから出走する可能性があるとのうわさもささやかれている。
かつてトヨタやフェラーリでのF1テスト経験を持つカルダレッリは、最近ケータハムの新チーム代表となったマンフレディ・ラベットの支援を受けているとされている。