F1の最高権威バーニー・エクレストンは、長引く一連の法律上の問題に対し、徹底的に争う構えを示した。
エクレストンは、ドイツの元銀行家ゲルハルト・グリブコウスキーを巡る汚職事件で、すでにドイツ検察とドイツのメディア会社コンスタンティン・メディアンと争っている。
ここへきて、新たにバイエルン州立銀行がエクレストンに対する大型訴訟に向けた準備に取り掛かっていることが明らかになった。
エクレストンは、示談による解決を試みているとされ、『Reuters(ロイター通信)』によれば、エクレストンの弁護士もこれに同意している。
しかし、迫り来るバイエルン州立銀行との一件について、エクレストンは「彼らは訴える相手を間違えた」と述べ、法廷で争う意向を示した。
一方で、かねてからイギリス税務署の歳入関税局がエクレストンの事件を調査していたが、イギリスの影の内閣で法務長官を務めるエミリー・ソーンベリーも、重大不正捜査局に対し、エクレストンがかかわっている一連の問題を精査するよう要求したようだ。重大不正捜査局とは、重大で複雑な詐欺・汚職事件を捜査し訴追するために設けられたイギリス政府の独立機関である。
「こういう事例を調査するために、重大不正捜査局が存在する」とソーンベリーは『BBC』で述べている。
「ドイツの裁判やイギリスの民事裁判を目にし、私に言えることは、明らかにされるべき事実がまだあるということ」とソーンベリーは語った。