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笹原右京、自信を持って臨んだイモラ

2013年05月14日(火)15:53 pm

2013年シーズンのフォーミュラ・ルノー2.0 ALPS シリーズ第2大会が、5月10日(金)から12日(日)にかけてイタリア・イモラのアウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリで行われた。今季ユーロ・ノヴァから参戦している笹原右京は、自信をもってレースに臨んだが、クルマが思ったような動きをせず、結果を出すことができなかった。右京は気持ちを切り替え、次戦スパ・フランコルシャンでのレースに挑む。

開幕大会で2レース連続入賞という上々の戦績を収めた笹原右京(17歳/ユーロ・ノヴァ)は、シーズン開幕前のテストで走り込んで手応えを感じていた同地へ勇躍乗り込みました。しかし、10日(金)に実施された公式練習走行(60分間×3回)では、クルマの後部に不安定さを感じて思いきりコースを攻められない事態に遭遇し、いずれのセッションでもトップ20に入れませんでした。

11日(土)の予選(各30分間)は参加台数が37台と多いためAとBの2グループに分けられ、右京はAグループで戦いました。セッション開始早々にコースイン、決勝レース用に温存する新品タイヤの皮むきとクルマのチェックを済ませると、いったんピットインして機会を待ちました。今大会の予選、右京は1アタックと決めていたためライバルから後れてセッション中盤にコースインし、タイムアタックに挑みました。アタックラップの第1、第2コーナーを軽快に駆け抜けた右京でしたが、続くコーナーでスピン。クルマを後部からバリアに接触させました。幸い走行可能だったためすぐにコースへ戻りタイムアタックを続けましたが、ベストタイムは1分46秒230に留まりました。セッション終盤の赤旗で右京はピットイン、クルマの後部に負ったダメージでタイムアップは不可能と判断し、時間を残しながらもコクピットを降りました。結果、右京は29番グリッドから決勝レース1へ臨むことになりました。

11日(土)の夕刻に始まった決勝レース1(25分間+1周)、右京は課題だったスタートも巧みにこなし、第1コーナーまでに2台を抜きました。さらには前方の混乱に乗じ、20番手付近まで順位を大きく上げました。しかし、1周目の後半セクションのストレートエンドに差し掛かったとき、目の前で衝突事故が発生しました。右京は他車との接触こそ避けましたが360度スピンの末にコースアウト、バリアに接触してフロントウイングにダメージを負いました。一連の混乱で右京は26番手へ後退しましたが、手負いのクルマにもかかわらず周回ごとに着々と順位を上げ、11周目には21番手まで挽回しました。そして雨粒がサーキットを濡らし始めると、急変した路面に手こずるライバルを尻目に12周目には19番手へ進出しました。ところがレースも残り3分間となった13周目、雨脚が強くなり多くのライバルがスピン、コースアウトを喫したためレースは赤旗中断、再開されることなく終了となりました。右京は19番手まで順位を挽回していましたが、赤旗による競技終了時に適用される規則に基づき、11周目終了時点の順位が正式採用され、決勝レース1の最終結果は21位でした。

12日(日)の午後に始まった決勝レース2(25分間+1周)、決勝レース1同様に右京は29番グリッドからのスタートを決め、さらにペースの遅いライバルを抜いて25番手で1周目を終えました。右京の快進撃はそのあとも続き、2周目終了時点では22番手へ、7周終了時点では19番手へ浮上しました。しかし、中盤以降はレース展開がこう着状態に陥り、右京は18位でチェッカードフラッグを受けるに留まりました。右京は連続入賞を逃したものの選手権10位に就けています。なお、次戦は6月1-2日にベルギー・スパフランコルシャンで開催されるユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0第2大会で、より競技水準の高いシリーズへ挑みます。

笹原右京(レース1決勝 21位/レース2決勝 18位)
「応援、支援してくださっている皆さまの期待に応えられずに申し訳ありません。自分自身も不甲斐なく思っています。イモラには自信を持って臨んだのですが、練習走行の段階からクルマの後ろが不安定でした。自分が思い描くクルマの動きとはまったく違っていて、攻めたらクラッシュしそうな感じがした。チームのエンジニアと相談して、いろいろと調整を施したのですが、改善できないまま予選を迎えました。予選のアタックラップでは第1、第2コーナーをうまく走れたのですが、続くコーナーでスピンしてバリアへ衝突してしまいました。幸いにもコースへは戻れたので、最低限のタイムだけは記録しようとその後も走り続けました。セッションの最後、赤旗が出た時点でこれ以上のタイムアップは無理と判断してクルマを降りました」

「開幕大会で課題だったスタートは上達したと思います。実際、決勝レース1でも決勝レース2でも、第1コーナーまでに順位を上げました。しかし、決勝レース1では運悪く前方の衝突事故に巻き込まれ、バリアに接触したことでフロントウイングがガタガタになり、クルマの操縦性はひどく損なわれてしまいました。終盤には雨が降ってきてチャンスが来た! と思いましたが、残念ながら赤旗終了となってしまいました。決勝レース2でも、タイヤが十分に温まっていない序盤に、ペースの上がらないライバルを抜いて大きく順位を上げられました。しかし、周囲のペースも上がってくると、やはり調整不足のクルマではなかなか勝負に持ち込めません。この第2大会の成績にはもちろん不満ですが、多くのライバルを抜いて手応えを感じましたし、2レースとも最後まで走りきって豊富なデータを持ち帰れたことは収穫です」

「次はベルギーのスパフランコルシャンで開催されるユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0第2大会に挑戦します。まだコースを走った経験はありませんが、クルマが決まっていれば十分に戦える自信はあります。より高いレベルで自分の位置を確かめる良い機会になると前向きにとらえています。今後ともご支援、ご声援をよろしくお願い致します!」

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