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【ホンダF1】PU開発リーダー、F1で「急激な技術の進歩」あった。「走る実験室」で“技術者を育てて世の中の役に立つ”

2021年10月21日(木)12:05 pm

2021年10月21日午前、ホンダが『Honda F1 2021シーズンクライマックス取材会』というリモート記者会見を行い、強力なパワーユニット開発を牽引している浅木泰昭氏(HRD Sakuraセンター長兼F1プロジェクトLPL)がF1参戦終了に伴い、後世にその技術や考え方を伝え残したいということも含めて、どのようにパワーユニットを開発してきたのかを詳細に解説した。

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■オールホンダで課題解決

ホンダF1は打倒メルセデスで挑んできているが、エンジン(ICE)やターボ、バッテリーや回生技術など様々な領域で苦心したものの、ホンダジェットや2輪など「オールホンダ」で課題を1つずつ解決していったことで技術者が育ち、2021年はチャンピオンシップを争えるようになっていると説明した。

■どん底から1勝したことで変わった

浅木氏がF1に携わるようになった頃のホンダF1は「どん底」だったが、「1勝したら、やればできるんだ」という雰囲気になり、それが今では「チャンピオンを獲りたい」と変わっていったという。

■ホンダはF1に参戦して「急激な技術の進歩」

ホンダがF1をゼロから始めた当時は「パワーがない」、「壊れる」と世界中から酷評されてきたが、今ではチャンピオンシップを争うほどの強力なパワーユニットに進化した。浅木氏は「技術者を育てる」、「レースは実証実験の場」、「走る実験室」、「オールホンダ」、「世の中の役に立つ」という言葉を多用しながら、ホンダがF1に臨んできたことで「急激な技術の進歩」があったと技術者らしく冷静に、F1に挑んだ価値を語った。

■2022年も同様の活動を継続

また浅木氏は、ホンダがF1から撤退すると発表され、レッドブル・レーシングと2022年のパワーユニット契約が締結される前から、開発を継続するよう指示していたことを明かした。ホンダはF1を含めた4輪活動の活動主体がHRCへと移行することを発表しているが、2022年は今年と同じようにF1の開発とオペレーションを継続するという。

しかし来年、すべての開発が終了した後はまだどうなるか分からないようで、今後もレッドブルおよびホンダ社内での話し合いは続くようだ。また、強力なパワーユニットを作る体制を築いてきた浅木氏は自身の進退について問われると「私が決めることではない」と明言は避けた。

2021年シーズンも残り6戦、現在のドライバーズランキングはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が6ポイント、コンストラクターズランキングはメルセデスが36ポイントで選手権をリードしており、最終戦まで激戦が予想される。

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