Netflix(ネットフリックス)のCEOが、F1を買収することに興味を有していることを認めた。
世界有数のストリーミング・プラットフォーム運営会社として知られるアメリカのNetflixだが、最近はF1の公式ドキュメンタリーである『Drive to Survive(ドライブ・トゥ・サバイブ)』や、アイルトン・セナやミハエル・シューマッハなどの特集番組を制作しており、いずれも好評を博しているようだ。
こうした中、NetflixのCEOを務めるリード・ヘイスティングスはドイツの『Der Spiegel(シュピーゲル)』に次のように語った。
「スポーツ中継では、我々がソースをコントロールすることはできない」
「例えば、我々はブンデスリーガ(ドイツのプロサッカーリーグ)を所有していない。彼らは自分たちが望む相手なら誰とでも取引ができる。だが、顧客に安心して提供できるようにするためには、こういった種類のコントロールが求められるんだ」
現在、F1の商業権はオーナーであるリバティ・メディアが所有している。だが、最近の噂ではサウジアラビアのグループが買収するチャンスをうかがっているのではないかとも言われている。
「数年前、F1の権利が売却された」
リバティ・メディアが前オーナーのCVCキャピタル・パートナーズからF1商業権を買収したときのことに言及したヘイスティングスは次のように付け加えた。
「そのとき、我々は入札には加わらなかった。今日であれば、我々はそうすることを考えるだろう」
だが、NetflixがF1を買収することに関して懸念を抱いている者がいるのも確かだ。
そうした者たちが心配しているのは、仮にNetflixがF1中継を行うことになった場合、純粋にレースの模様を伝えるのではなく、もっとエンターテインメント性を表に出した放送となるのではないかということだ。
これに関して、ヘイスティングスは次のように語った。
「Netflixがやっているのはジャーナリズムではなくエンターテインメントだ。しかし、我々にも一定の基準があるし、倫理原則に従っているよ」