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【2020年F1シーズンハイライト動画】半年で17戦・・・混乱、連戦、復活、波乱、終焉、感動、偉業、異例の2020年F1シーズンを振り返る

2020年12月14日(月)1:26 am

2020年F1シーズンハイライト動画が公開された。ここでは半年で17戦という過密スケジュール、混乱、連戦、復活、波乱、感動、偉業と異例づくしの2020年F1シーズンを振り返ってみよう。

■新型コロナウイルス感染拡大による異例のF1シーズン

まず3月の開幕戦の舞台、オーストラリアのメルボルンで事態が一変した。新型コロナウイルスによる世界中が“混乱”する中、F1GPも続々とキャンセルされ、すべてのスケジュールが白紙になる。そして4ヶ月の空白の末、無観客レースとして7月に開幕してから12月まで、6ヶ月間で17戦という“異例”のF1シーズンとなった。

同じサーキットでの“2連戦”、懐かしいF1サーキットの“復活”、2デイ開催など各チームもデータ不十分により、“波乱”のレース展開が多く見られた。

■新しいF1ウイナーが2人も誕生

その“波乱”により、新しいF1ウイナーが2人も誕生。F1イタリアGPではピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)、F1サヒールGPでは10年目のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)が優勝し、本人はもちろんのこと、見ている誰もが“感動”したことだろう。

最強メルセデスの連続ポールポジションを“混乱”のF1トルコGPで止めたのは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンではなく、伏兵ランス・ストロール(レーシングポイント)だったことも驚きだった。

■新型コロナウイルスによるドラマ

新型コロナウイルスはF1ドライバーたちを欠場に追い込んだ。8月上旬にシルバーストーンで2週連続開催となったイギリスGPと70周年記念GPではセルジオ・ペレス(レーシングポイント)が感染して欠場、10月11日のアイフェルGPではランス・ストロール(レーシングポイント)が感染して欠場した。

レーシングポイントは代役として“スーパーサブ”ニコ・ヒュルケンベルグを呼びよせた。突然F1に“復活”したニコ・ヒュルケンベルグだが、ぶっつけ本番にも関わらず大活躍して評価を上げた。

さらにバーレーンで2週連続開催として行われたF1第16戦サヒールGPでは、あのミハエル・シューマッハに並ぶ7冠チャンピオンという“偉業”を、F1第14戦トルコGPで達成したばかりのルイス・ハミルトン(メルセデス)が感染して欠場した。

ハミルトンの代役はメルセデスの秘蔵っ子ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)だったが、ぶっつけ本番にも関わらず、レースの大半でトップを走るなどその才能が本物だと自ら証明、優勝まであと一歩という大活躍を見せた。しかしピットの“混乱”により初優勝の権利はその手からこぼれ落ちてしまった。

■ウィリアムズ家の終焉、ホンダF1の撤退

忘れてはならないのは、ウィリアムズ家がF1から去ったことだろう。近年スポンサー不足に悩まされていたウィリアムズは、メインスポンサーがコロナ渦で撤退。新型コロナウイルスの影響を大きく受け、ウィリアムズ家はチーム売却を決断した。一時代を築いたウィリアムズ家の“終焉”は突然にやってきたのだ。

そして、日本人だけではなく世界中に衝撃を与えたのはホンダのF1撤退という驚きのニュースだった。やっと結果が出始めて、いよいよF1チャンピオン獲得を目指そうという中での厳しくも苦しい決断だった。誰よりも悔しかったのはF1参戦と撤退を決めたホンダの八郷社長かもしれない。ホンダのDNAを復活させ、F1に永く参戦すると明言していたにも関わらず、自らの責任でF1参戦を終わらせるという苦渋の決断は想像を絶する。新型コロナウイルスによる世界経済へのダメージは大きく、ホンダもまた、F1に関わる数百人とも言われる優秀な人材をカーボンニュートラルという二酸化炭素排出量をゼロにする地球環境のために配置転換する決断を下した。

■地球環境と安全性に対応するF1

F1もまた二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルに向けて進んでいくことになるが、ホンダの厳しい決断により、今後はガソリンと電気を使った現行ハイブリッド型パワーユニットからさらに踏み込んで電動化へと進化していかなければならない現実を突きつけられた。F1はどう変わっていくのだろうか。

F1が変わったということであれば、安全性がある。F1第15戦バーレーンGPでは近年F1では見られないような恐ろしい大クラッシュが起こった。マシンは真っ二つになり、爆発・炎上が起こってしまったが、奇跡の生還を果たしたロマン・グロージャン(ハース)を守ったのはF1の強固な安全対策だったことは間違いない。

かつて命を賭ける危険なスポーツの代名詞だったF1は、ここまで安全なスポーツに進化してきた。このことから、F1は地球環境に対しても最適解を示す事が期待されている。

■2021年は期待のシーズン

一方で、来シーズンはアストンマーティンがF1に“復活”。そのアストンマーティンには4冠のセバスチャン・ベッテルが移籍。そのベッテルに大きな影響を与えたのは同郷ミハエル・シューマッハだったが、その息子のミック・シューマッハが来シーズンからのフル参戦を発表し、F1にシューマッハの名が“復活”する。

そして日本人にとって何より期待したいのが、日本人F1ドライバーと強いホンダF1の“復活”だ。ホンダF1とレッドブルの育成ドライバーになっている角田裕毅は、実力でスーパーライセンス取得条件をクリアし、アルファタウリ・ホンダからのF1フル参戦は間違いないと見られている。実現すれば小林可夢偉以来7年ぶりに日本人F1ドライバーが“復活”する。まずは火曜日にアブダビで行われるヤングドライバーテストに注目だ。

メルセデスが圧勝した2020年。最終戦となるF1第17戦アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がポール・トゥ・ウインの完勝でシーズンを締めくくった。強いホンダF1が戻ってきたのだ。大きくレギュレーションが変わらない来シーズン、ホンダとして最後のF1チャンピオン獲得を狙う。

今年最後のファステストラップは、F1チームとしては最後の参戦になったルノーと、そのルノーを去るダニエル・リカルドが最終ラップで獲った。そのルノーは今シーズン限りでF1チームとしての参戦を終了しパワーユニットのメーカーとして残る。代わりに来シーズンからルノー傘下のアルピーヌの名がF1に“復活”し、そのシートはF1に“復活”する2冠のフェルナンド・アロンソがドライブすることになる。

混乱の2020年シーズン。2021年シーズン開幕まで3ヶ月、どんなシーズンとなるだろうか。

●【決勝レース結果】F1第17戦アブダビGP 決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
●【一覧表】2020年F1世界選手権ポイントランキング マクラーレンが逆転3位!
●2021年シーズンF1開催カレンダー

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