レッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、F1は新エンジンレギュレーションの導入を早めることを検討すべきだと主張した。
すでに全F1チームが2021年から2025年までの新コンコルド協定にサインしたことが明らかとなっている。この協定にはその期間中に使用されるF1エンジンの基本技術などが規定されているため、少なくとも2025年まではパワーユニットとも呼ばれるハイブリッド方式現行F1エンジンが使用されることになる。
この間に新たなエンジンサプライヤーがF1参入する可能性はほぼゼロだと考えられており、ホンダが撤退した後、2022年から2025年までの4年間はメルセデス、フェラーリ、ルノーのエンジンしかない状態となるわけだ。
だが、マルコは新たなメーカーのF1参入をうながすためには、新F1エンジンレギュレーションの導入を前倒しするべきだとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「新エンジンレギュレーションを前倒し導入できれば、それが一番いいことだ」
「だが、その変更によって何か利益を得られるだろうか? 彼らはすでに最も有利なエンジンを手にしているし、そのパワーによるアドバンテージによって彼らは全く異なるウイングセッティングも使用することができているんだ」
「フェラーリはそれ(新レギュレーション前倒し導入)に賛成する可能性がありそうだと思うが、アビテブール(ルノーF1マネジングディレクターのシリル・アビテブール)は恐らくそれに賛成すべきか、反対すべきか分かっていないだろう」
「しかし、何か疑念があれば、また投票にかけることもあるだろうね」
そう語ったマルコだが、いずれにしても現状ではエンジンルール前倒し導入は難しいだろうと次のように付け加えた。
「満場一致という馬鹿げたルールがあるだけに、大きく変わることはないだろうね」