非常に人気の高いスパ・フランコルシャン・サーキットで開催されるF1ベルギーGPだが、今年は中止となる可能性が高くなってきているようだ。
猛威をふるう新型コロナウイルスにより、2020年のF1はすでに開幕戦からカナダGPまでの9レースがカレンダー通りに開催されない状況となっている。このうち第1戦オーストラリアGPと第7戦モナコGPは延期ではなく中止となることが決定している。
現時点では第10戦フランスGP以降のレースについてはまだどうなるのか確定はしていない状況だが、COVID-19と命名された新型コロナウイルスが終息を迎える兆しが見えない今、少なくとも9月前に予定されているレースの開催は難しいだろうとの見方が強いようだ。
そして、このほどベルギー政府が8月31日までの大規模イベントを全て禁止すると発表したことから、8月30日に決勝が予定されている第14戦ベルギーGPをスケジュール通りに開催することも不可能な状況となってしまった。
政府の発表を受け、ベルギーGPの主催者は次のような声明を発表している。
「結果として、私たちは今日、2020年の我々のグランプリのチケット販売を全て停止しています」
さらに、ベルギーGPの主催責任者であるバネッサ・マースは、今年のベルギーGPは延期ではなく完全に中止となる可能性もあると『Belga(ベルガ)通信』に次のように語った。
「延期、無観客レース、キャンセルを含む全てのシナリオを検討することになります。4か月から5か月後にどういう状況となっているのかを言える者は誰もいませんからね」
「絶対的に優先しなくてはならないのはベルギー人とスパ・フランコルシャンにやってくる観客の健康です。ですから、私たちは政府の決定を支持します」
「もちろん、このニュースには非常に落胆しています。しかし、この時期にスポーツイベントを運営するのは意味のないことだと思われます」
そう語ったマースは次のように付け加えた。
「木曜日(16日)から、私たちと政府は可能なことと不可能なことそれぞれのシナリオを検証していくことになります。私たちには、最も望ましい方法が何であるかに関していろいろな専門家及びリバティ・メディア(F1オーナー)と相談する時間が必要です」