猛威をふるう新型コロナウイルスが2020年のF1に与える不安が日増しに大きくなってきている。
スペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』も、現時点で今季のF1が予定されている国のうち新型コロナウイルスの感染者が発生していないのはオランダ、モナコ、アゼルバイジャン、オーストリア、ハンガリー、メキシコ、ブラジルの7か国だけだとし、少なくとも感染者が確認された国々でのF1開催には懸念が生じるのではないかと危惧している。
すでに第4戦中国GPは延期が決定されているが、第3戦ベトナムGPの開催も危ぶまれる状況となっているのは確かだ。
明日から3日間にわたって2回目のF1プレシーズンテストが行われるバルセロナ-カタルーニャ・サーキットだが、マクラーレンでは自分たちのモーターホームに中国人が立ち入ることを禁止したと伝えられている。
さらに、ヨーロッパにおいて多数の感染者が発生しているフェラーリの母国イタリアの状況も深刻なものになりつつあるようだ。
イタリアでは現時点において229人の感染が認められ、7人が死亡する事態となっている。
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』によれば、こうした状況を受け、フェラーリはマラネロにある博物館を閉鎖し、ファクトリーツアーも中止したという。さらに、社員の出張もほぼ全面的に中止措置がとられているようだ。
「こうした制約はレーシングチームにも影響が及ぶ可能性がある」とした『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、スタッフの一部はサーキット現場には赴かず、本部からリモートでの対応を行うことになりそうだと付け加えている。