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ガスリーのトロロッソでの復活は「見事だった」とレッドブル首脳

2020年01月16日(木)17:04 pm

レッドブルのドライバー責任者として知られるヘルムート・マルコが、ピエール・ガスリーが2019年シーズンの途中でレッドブルからトロロッソに降格されたのは本人にも「いくらかの責任があった」ものの、そこからのばん回は見事だったと語った。

2019年にレッドブルに昇格し、マックス・フェルスタッペンのチームメートとしてシーズンを開始したガスリーだったが、期待された結果を出すことができず、夏休み前に行われた第12戦ハンガリーGPを最後にレッドブルから再び2018年にフルタイムドライバーを務めていたトロロッソに降格されてしまった。

ガスリーもいまひとつ自分がレッドブルのマシンをうまく扱うことができていなかったことは認めたものの、その降格人事に関しては「いくつかの約束が守られなかった」との不満を抱いていることも明らかにしていた。

ガスリーがレッドブルで犯した失敗とは?

だが、マルコはこれに関し『motorsport.com』のロシア版に次のように語った。

「私から見れば、ピエールにもいくつか責めを負うべきところがあるんだ」

「レッドブルにやってきた彼にとっての目標はただひとつだった。フェルスタッペンだ。ほかには誰もいなかった」

「もし彼が最初からマックスの方が速いことを受け入れていたなら、段階的に彼に近づこうとしていたはずだ。だが、彼は自分のスタイルを変えようと試みたんだ。ほかの方法で差を縮めようとし、何かを変え、より激しくアタックしようとした。これが大失敗の原因だったんだ」

そう語ったマルコだが、次のように付け加えている。

「しかしながら、彼の(トロロッソでの)復活は見事だったよ」

期待以上のばん回を見せたガスリー

実際のところ、1年のブランクを経て2019年にトロロッソに復帰したダニール・クビアトも2016年にガスリー同様レッドブルからトロロッソに降格された経験を持っているが、マルコは昨年のガスリーはクビアトに比べれば非常にうまく対応してみせたと次のように続けている。

「そういうときには、心理面が非常に重要だということが理解できる」

「もし私が彼(ガスリー)がこれほどの復活を見せるだろうと思っていたと言えば、それはうそになるだろう。クビアトの場合は完全に落ち込んでしまったが、彼とは違い、ガスリーは見事な復活を遂げた。それは彼にとっても我々にとっても幸運なことだったよ」

「トロロッソに復帰したピエールはすぐに我々が(レッドブルに)招いたガスリーと同じ人物になったんだ」

「私は彼がレッドブルにいた6か月間に受けたレッスンをよく学び、正しい結果を導きだしたのだと思う。私は彼が今後多くのことを達成することができると思っているよ」

ガスリーは「格下げ」されたわけではない

だが、ガスリーに代わって2019年シーズン後半からフェルスタッペンのチームメートを務めたアレクサンダー・アルボンがそのまま2020年もレッドブル・ホンダに残留し、ガスリーはアルファタウリと名前を変えるトロロッソで2020年シーズンに臨むことになる。

しかし、マルコはレッドブルがガスリーを見捨てたとか「降格した」という見方は間違いだと次のように主張した。

「ここはF1なんだ。どれほど多くのドライバーたちがここに来ることを夢見ているか知っているかな?」

「彼は今でも多くの金を稼いでいるし、まだ世界最高の選手権に所属しているんだ。これはチャンスであり、新たな機会だと言えるが、格下げではないよ」

クビアトにはまだ一貫性が足りない

トロロッソで見事な復活劇を演じたガスリーに関しては高い評価をしているマルコだが、これまで波乱とも言えるF1キャリアを歩んできたクビアトに関してはどう考えているのだろうか?

クビアトの地元ロシアのメディアから、彼もまたトップチームのレッドブルに復帰するチャンスはあるかと質問されたマルコは「それはあると思うよ」と答え、次のように続けた。

「彼にはもっと一貫性が必要だ。だが、アブダビでの最終戦では非常に力強かったよ」

「ホッケンハイム(第11戦ドイツGP)での表彰台も素晴らしかった。だが、ラップタイムやタイヤの扱い方に関してはアブダビが彼にとってのベストレースだったよ」

マルコが言及した2019年のF1最終戦アブダビGP決勝で13番グリッドからスタートしたクビアトは4つ順位を上げて9位でフィニッシュしている。

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