フェラーリを率いるチーム代表のマッティア・ビノットが、チームがセバスチャン・ベッテルに対して強い信頼感を抱いていることを強調した。
レッドブル時代に4回F1チャンピオンとなったベッテルだが、フェラーリの明確なナンバー1ドライバーとして2019年シーズンをスタートしたものの、今季チームメートに迎えた21歳のシャルル・ルクレールにその座を奪われてしまいそうな状況に陥っている。
ベッテルとフェラーリとの間に結ばれている現在の契約は2020年までとなっているが、しばらく前からベッテルがそれを解除してF1を引退するのではないか、あるいはフェラーリの方から今季限りでその契約の解除に動くのではないかとのうわさもささやかれている。
だが、ビノットは2020年までとなっているベッテルとの契約を解除するつもりなどないとドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように主張した。
「チームの全員が彼を愛しているし、サポートしているよ」
「フェラーリファンもミラノで行われた我々の90周年式典では彼をすごく誉め称えていたし、それは彼にとって最良の日ではなかったスパ(ベルギーGP)のあとでも同じだった」
先週、ビノットが近い将来マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と契約を結ぶ可能性はないと語ったことが報じられていた。その理由はフェラーリには「素晴らしいナンバー1ドライバーと、もう1人何レースかで勝利してポイントを獲得できるドライバー」が必要だからだとし、今後間違いなくナンバー1ドライバーの座を得るルクレールとフェルスタッペンを一緒に走らせるのは難しいと考えていることを示唆したのだ。
だが、ビノットは『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように続けた。
「セバスチャンがリーダーなんだ。彼は我々が正しい方向に向けて開発を行うのを助けてくれているし、新たなアイデアや可能性を考え出し続けてくれているよ」
「セバスチャンが我々をよりよいものへと導いてくれている。彼は単なるドライバーではなく、素晴らしいチーム精神を持った重要な存在なんだ」
そう語ったビノットは、次のように付け加えた。
「彼にとっては残念な結果に終わったモンツァ(イタリアGP)で撮影されたチーム写真を見ればそれが分かるよ。全員が拍手しながら叫んでいたんだ。セブ!セブ!セブ!とね」