セバスチャン・ベッテルが、2021年以降もフェラーリに残留する可能性を示唆した。
レッドブル在籍時代に2010年から4年連続でF1チャンピオンとなったドイツ出身ドライバーのベッテルだが、2015年にフェラーリへ移籍して以来一度もタイトルに手が届かない状態が続いている。
しかも、今季はキミ・ライコネンの後任として新たなチームメートとなったシャルル・ルクレールに予選ではこれまでの13戦中7回も敗れるという状況を迎えている。
そして、前戦F1ベルギーGPでフェラーリに今季初勝利をもたらしたのもその21歳のモナコ出身ドライバーであるルクレールだった。
レースでは経験豊富なベッテルが上位フィニッシュすることも多く、現時点でのドライバーズランキングでは169ポイントのベッテルが4番手、157ポイントのルクレールが5番手に位置しているものの、現在のルクレールの勢いを考えれば近いうちに逆転が起こる可能性もありそうだ。
そうした状況を受け、2020年までフェラーリとの契約を結んではいるものの、ベッテルが今季限りでフェラーリを離れ、2020年には古巣レッドブルに復帰するのではないか、あるいは、F1から引退してしまう可能性もありそうだとのうわさがささやかれ続けている。
今週末に行われるフェラーリのホームレースF1イタリアGPでもフェラーリが強さを発揮するだろうと考えている者が多いが、勝利するのはベッテルではなく、またルクレールだろうと考えている者も少なくないようだ。
だが、ベッテルはそのイタリアGPを前に、ルクレールに関して次のように語った。
「僕たちが一緒にすべての作業に取り組んでいることがすごく大事なんだ。とりわけ、クルマの開発にね」
「スパではシャルルの方が強かったし、もちろんそれは僕の望むところではなかった。だけど、モンツァでは状況が逆転することを期待しているよ。彼はすごく速いし、常に何か学ぶところがある」
さらに、今週末にフェラーリのホームレースで勝利すると約束できるかと尋ねられたベッテルは次のように答えた。
「ドイツ人として、何かを約束することはできないよ。だけど僕はここにいてすごくハッピーだし、くつろげている。もはや家族なんだ」
これまで、根強くささやかれるF1引退やチーム移籍のうわさを否定し続けてきているベッテルだが、今回もその問題に関して質問されると微笑みを浮かべながら次のように答えた。
「ここで続けるつもりかって? もちろんだよ」