レッドブルは不振が続いていたピエール・ガスリーに替えて今季のF1第13戦ベルギーGP(9月1日決勝)からアレクサンダー・アルボンをマックス・フェルスタッペンのチームメートに据えることを決定した。
ガスリーはアルボンと入れ替わりにトロロッソに降格となるわけだが、このガスリーの降格についてはしばらく前からうわさされていたこともあり、それほど大きな衝撃をF1界にもたらしたわけではなかったと言えるだろう。
だが、かつてレッドブルに所属していたロシア人ドライバーのダニール・クビアトがガスリーの最有力後任候補だろうと考えていた者も多く、今年トロロッソでF1デビューを飾ったばかりのアルボンが抜擢されたことには驚きの声もあがっている。
最近の報道によれば、レッドブルでは昨年までマクラーレンで走っていたフェルナンド・アロンソにガスリーの後任として今季後半に出走するようオファーを出していたものの、その交渉がまとまらなかったことで最終的にアルボン起用を決定したものだと言われている。
レッドブルと、そのジュニアチームであるトロロッソのドライバー責任者であるヘルムート・マルコは、どうして経験のあるクビアトではなく、まだF1レースを12戦しか経験していないアルボンの抜擢を決めたのかと質問されると次のように答えた。
「私はアルボンの方がいいと考えているんだ」
「我々はクビアトがどれほど速いかは知っているし、彼は(以前在籍していた2017年までとの比較において)より完成されたドライバーになったと言うことができる」
「しかし、すべての要素を考慮した上で、我々はアレックス(アルボン)を選んだんだ」
とは言え、アルボンが2020年以降もレッドブル・ホンダに、いや、F1にとどまっていられるかどうかは別の話だ。
「アレックスの契約は今年の残り9レースが保証されているだけだ。誰が来年マックスのチームメートになるのかはまだ何も決まっていない。だからアレックスは余計なプレッシャーを感じることなくレースをし、成長することができるはずだよ」
そう続けたマルコは次のように付け加えた。
「私は楽観的だよ。正直に言えば、最初の年にあれほどのパフォーマンスを彼が示すとは期待していなかったんだ。それに加え、彼はレースごとに安定した成長を示しているよ」