今年から女性だけのレースシリーズである「Wシリーズ」が行われているが、来年からこのシリーズがF1に出走するために必要なスーパーライセンスポイントの付与対象となることが明らかとなった。
F1に出走するためにはスーパーライセンス取得が必須条件となるが、現在のルールでは世界の主要レースシリーズごとに年間順位に応じて付与されるポイント数が決められており、過去3年以内のポイントが合計40ポイント以上になればスーパーライセンスを発給してもらえることになっている。
例えば、F2の場合は年間ランキング1位から3位までのドライバーに40ポイントが与えられることになっている。さらに、インディカーの年間チャンピオンに40ポイントが、そしてF3、フォーミュラE、WEC(世界耐久選手権)のLMP1カテゴリーのチャンピオンにはそれぞれ30ポイントが付与されることになっている。
そして、2020年からはWシリーズのドライバーにも年間ランキングに応じてスーパーライセンスポイントが付与されることになるわけだが、与えられるポイント数や順位についてはこれから検討・決定されることになる。
だが、『Telegraph(テレグラフ)』はWシリーズで年間ランキングトップになったドライバーには12ポイントから18ポイントが与えられることになるようだと報じている。
ちなみに、現在F4のランキングトップに与えられるポイントが12ポイントとなっていることから、WシリーズはF4と同等か、もしくはそれを少し上回るところに位置づけられることになりそうだ。
来季からスーパーライセンスポイントの対象となることに関して、現在Wシリーズの最高責任者を務めるキャサリン・ボンド・ミュールは次のように語っている。
「私たちは自分たちのドライバーを上位レベルのモータースポーツ、とりわけF1に送り込むことを目標にしているわけですが、これは女性たちのチャンスに大転換をもたらすものだと言えます」
なお、今年のWシリーズは全6レースで行われており、これまですでに4レースが消化されている。そして、現時点でランキングトップに立っているのはウィリアムズの開発ドライバーを務めている21歳のジェイミー・チャドウィックだ。
このWシリーズには日本人女性ドライバーの小山美姫(こやまみき)も参戦しており、現時点ではランキング6番手に位置している。