ベッテル「F1ルールはA4で2枚ほどにすべきだ」
セバスチャン・ベッテル（フェラーリ）は、F1のルールは大幅に簡素化したほうがいいと考えている。
今季のF1第7戦カナダGP決勝では終盤にトップを走行していたベッテルがルイス・ハミルトン（メルセデス）に対して危険な走行を行ったとして5秒ペナルティーを科され、その結果ほぼ手中にしていた今季初優勝を逃してしまった。
このペナルティーに関しては賛否両論さまざまな意見がメディアを賑わせることとなったが、現在のルールに照らせばあのベッテルのペナルティーは正しいと発言した者の中にすら、現在のF1はあまりにも細かくルールが規定され過ぎていると指摘している者もいる。
オーストリアのテレビ局『Servus TV（セアヴスTV）』は、ベッテルが次のように語ったと報じている。
「もしもルールがA4で2枚くらいにまとめられたなら、戦略の幅ももっと広がるだろうね」
ちなみに、今のF1ルールは目次などを含めると競技ルールが約70ページ、技術ルールが110ページほどで構成されている。
ともあれ、カナダGPでペナルティーを受けたベッテルは激怒し、「もはやかつて自分が好きだったF1ではなくなった」とも発言。それがベッテルの早期引退説を広めた一因ともなっている。
「いずれにしても、F1はそのことを考えて何らかの手を打つ必要があるよ」
そう主張したベッテルは現在のF1ルールに関して次のように続けた。
「それによって何を達成したいんだろう？ こんなに複雑なものが必要なのかな？ まったく身近ではなく、得体の知れない、あまりにも先進的な技術を標準として留めておきたいのかな？」
「あるいは、これがエンターテインメント性や、このスポーツのためになるんだろうか？」
ベッテルは、もしF1が今の方向性を維持し続けていくならば、最終的にはドライバーも必要ではなくなるだろうと考えている。
「今自動車がどういう方向へ向かっているかを考えれば、20年か30年のうちにはドライバーだってとって代わられてしまうだろうね」
そう語ったベッテルは次のように付け加えた。
「だけど、僕はそんなものにエンターテインメントとしての価値があるとは思えないよ」
