現在苦戦が続いているピエール・ガスリーだが、来季もレッドブルに残留するためには夏休み前に行われる3レースが正念場となりそうだ。
レッドブルの育成ドライバーとしてF1昇格のチャンスを得たガスリーは、ジュニアチームのトロロッソで2018年に初めてF1フルシーズンを戦った。
だが、ダニエル・リカルドがルノーへの移籍を決めたことから、その後任としてガスリーが今季レッドブルに昇格。しかし、ここまでのところチームメートのマックス・フェルスタッペンとのパフォーマンス差は大きく開いてしまっている。
先週末にレッドブルリンクで開催されたF1オーストリアGPにおいても、フェルスタッペンがコース上でメルセデスやフェラーリを次々にオーバーテイクして見事に今季初優勝を遂げた一方、ガスリーは1周遅れの7位という成績に終わっている。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、オーストリアにおいて現在のガスリーのパフォーマンスは「受け入れられるものではない」とコメントしていた。
そのマルコはこのほどドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に対し、オーストリアGPでのフェルスタッペンとガスリーのパフォーマンス差について次のように語った。
「それに関しては説明がつくところも一部あるんだ。実際のところ、我々は新しいフロントウイングを投入してし、その効果は大きかった。だが、残念ながらレースに向けてひとつしか残っておらず、マックスがそれを使っていた」
しかし、マルコはそれでもガスリーにはもっとパフォーマンス改善が必要だと次のように付け加えている。
「そうは言っても、ガスリーは改善する必要がある。特にオーバーテイクに関してね。彼は夏休みまでに結果を出さなくてはならない。だが、我々は彼をそこに導けると確信しているよ」
ガスリーとしては、夏休み前に行われる3レース、つまり第10戦イギリスGP(14日決勝)、第11戦ドイツGP(28日決勝)、そして第12戦ハンガリーGP(8月4日決勝)においてチーム首脳陣を納得させることができる結果を出すことが必要な状況となっている。