レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、大きくひろまっているピエール・ガスリー更迭のうわさの火消しに動いた。
レッドブルの地元で行われた先週末のF1オーストリアGPではマックス・フェルスタッペンがレッドブル・ホンダに初勝利をもたらした一方で、今季ジュニアチームのトロロッソから抜擢されたガスリーは予選9番手、決勝では7位と、トップ3チームのドライバーとしては物足りない結果に終わってしまった。
レッドブルとトロロッソのドライバー育成責任者としても知られるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、オーストリアにおいてガスリーのパフォーマンスは「受け入れられない」と語っており、これがガスリー更迭のうわさにさらに油を注いだ形となっている。
■レッドブルは今後もガスリーをサポートし続ける
だが、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』からガスリーについて質問を受けたホーナーは次のように答えた。
「彼は我々のドライバーだ」
「我々はこれからも彼から最高のものを引き出すために取り組み続けていくつもりだ」
「彼は現時点では困難な時期を送っている。だが、我々はなんとしても彼がこの苦境を乗り越えて自分の内にある才能を開花させることができるようサポートしているところだ」
■ガスリーに必要なのは“リセット”
ホーナーは、フェルスタッペンという強すぎるチームメートがいることがガスリーの苦戦の原因になっていると考えている。
「それによって大きなプレッシャーが彼にかかってくるんだ。レース週末ごとにね」
ホーナーはさらに、レッドブルが近いうちにガスリーを更迭するのではないかとのうわさに関して「現時点ではピエールを替えるつもりはないよ」と語り、次のように付け加えた。
「我々は彼の力は知っている。我々は彼の頭の中のリセットボタンを押して再スタートさせなくてはならないんだ」
■自分にはもっと力があるとガスリー
一方、現時点ではフェルスタッペンよりも2歳年上のガスリーは、これからも「どうすればもっとうまくやることができるのかを考え続けるつもりだ」と語り、次のように続けている。
「このクルマでもっとうまくやれることがあるはずなんだ。現時点では自分の望むようなドライビングができているようには感じられていないからね」
「もちろん、自分のパフォーマンスには満足できていないよ。だけど、自分がもっとうまくやれることも分かっている」
■うわさがささやかれるのもこの仕事の一部
当然ながら、ガスリーも自分に関してどういううわさがあるのかは知っている。
「多くの否定的なうわさはもちろん耳にしているよ。正当なものもあるけれど、そうではないものもある」
「だけど、それもこの仕事の一部だし、そういったことに対処しなくてはならないこともあるんだ」
『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語ったガスリーは次のように付け加えた。
「だけど、結局のところ、僕にできるのは自分自身に集中し、どうすればもっとうまくやれるのかを見つけることだけだよ」