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イタリアで不満爆発「フェラーリだけが不利益な裁定を受けている!」

2019年07月02日(火)18:49 pm

先週末に行われたF1オーストリアGPではレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが今季初優勝を飾ったが、フェラーリの地元イタリアのメディアはその結果に対して怒りに満ちた反応を示している。

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フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、フェルスタッペンがシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイクする際にコース外へ押し出したことに対してペナルティーが科されなかったのは間違いだとコメントしたものの、“F1全体の利益のために今回はオーストリアGPでレース競技委員たちが下した裁定を尊重”し、異議申し立ては行わないことを明らかにしている。

だが、第7戦カナダGP決勝ではトップを走行していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がルイス・ハミルトン(メルセデス)に対して危険な行為を行ったとして5秒ペナルティーを受けて優勝を逃すという“事件”があり、これに関して多くの批判的コメントが世界中に沸き起こったのも記憶に新しいところだ。

イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』はオーストリアGP決勝後にFIA(国際自動車連盟)のレース競技委員たちが行った裁定に対し、次のように報じている。

「フェラーリに対する攻撃だ」

「カナダに次いで、マラネロ(フェラーリ)はまたしても競技委員たちによって不利益を被らされた。そしてF1は信頼を失いつつある」

「同時に、セルジオ・マルキオンネ(フェラーリ前会長)の死去後、フェラーリの政治的重さが失われ始めたという懸念が生じてきた」

また、『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は次のように書いている。

「今回の競技委員たちによる裁定は受け入れられるものではない」

「攻撃をしかけるドライバーの権利だけが認められ、防御するドライバーに対しては無慈悲なのが明らかだ。カナダでのベッテル、オーストリアのルクレールがそうだ」

『La Stampa(スタンパ)』も次のように報じている。

「またしてもフェラーリが敗れた。最初はコース上で、そしてさらに競技委員の部屋でもだ」

『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、オーストリアGPがフェルスタッペンの優勝で大きな盛り上がりを見せていたこともあり、FIAはそうした状況の影響を受けたのだろうと次のように書いている。

「恐らくは、非常に多くのオランダ人ファンたちがパドックの回りにいたためだろう。あるいは、レッドブルが所有するサーキットでの出来事だったからかもしれない。あるいは、FIAとフェラーリの間に何か不可解なことが起きているのかもしれない」

『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は次のように報じている。

「マックスの勝利は正しかった。だが、ルールが常にフェラーリだけを罰するものであってはならない」

伝えられるところによれば、あるイタリア人ジャーナリストは、フランスGPが開催されたポール・リカールにおいてカナダGPでのペナルティー再検証が却下されたことや、フェラーリらが求めていたピレリの2019年F1タイヤの仕様を2018年のものに戻すという提案が否決されたことに言及しながら、次のように嘆いたという。

「再検証が却下された後、2018年仕様タイヤに戻すことも否決されていた。そして今度のことは10日間の間にフェラーリに起きた3つ目の打撃となったよ」

そうした中、優勝を遂げたフェルスタッペンの父親であり、自身も元F1ドライバーであるヨス・フェルスタッペンは、フェルスタッペンの公式ウェブサイトの中で自分の息子にペナルティーが科されなかったことでルクレールががっかりしていることは理解できるとしつつ、次のように続けている。

「だが、私はもしF1が違う判断をしていたら、誰もが離れていき、もう戻ってこないだろうと思っている」

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