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【ピレリ分析】ミディアムが最適解だったF1アゼルバイジャンGP 上位勢で異なる戦略はルクレールのみ

2019年04月30日(火)11:44 am

F1公式タイヤのピレリがF1アゼルバイジャンGP決勝レースを次のように振り返った。

●【決勝レース結果】2019年F1第4戦アゼルバイジャンGPのタイム差、周回数、ピット回数

■ピレリ:レースレポート

予選順位そのままに、バルテリ・ボッタスが優勝、ルイス・ハミルトンが2位を獲得し、またしてもメルセデスがワンツーフィニッシュを達成した。

トップ4が、ソフト – ミディアムと繋ぐ1ストップ戦略を採用した。これと異なる戦略による最上位ドライバーは、フェラーリのシャルル・ルクレールだ。8番グリッドからスタートしたルクレールは、ミディアムで長いオープニングスティントを走行し、その後ソフトへ交換した。

■キーポイント
・バクーでのレースとしては珍しく、バーチャルセーフティーカーが1度導入されたのみで、アクシデントの発生もわずかでした。したがって、過去のアゼルバイジャングランプリで見られたような劇的な展開はなかった。

・ソフトタイヤでスタートした大半のドライバーが、早い段階でミディアムタイヤへ交換した。ミディアムは、レースを通して良好なペースと耐久性を示していた。

・いくつかの興味深い戦略も見られた。レッドブルのピエール・ガスリーは、ミディアムタイヤを装着して、他の 2 名のドライバーとともにピットレーンからスタートした。ガスリーは、38周目まで6位を走行していたが、バーチャルセーフティーカーの導入を招くリタイアに終わった。

・2ストップ戦略を採ったドライバーも見られた。ルクレールは、ファステストラップポイントを狙って、レース終盤に再度ソフトへ交換した。マクラーレンのランド・ノリスも2ストップ戦略で8位を獲得した。

・ピットレーンからスタートしたアルファ・ロメオのキミ・ライコネンは、ソフト – ミディアムと繋ぐ1ストップ戦略でポイント圏内の10位を獲得した。ライコネンは、ミディアムで44周のファイナルスティントを走行した。

■各コンパウンドのパフォーマンス
・ハード(C2):摩耗とデグラデーションのレベルが低いバクーでは、ミディアムとソフトが最適な組み合わせとなり、ハードは使用されなかった。フリー走行でもハードの走行機会は少なく、各チームは十分なデータを収集していなかった。

・ミディアム(C3):レースの大半で使用されたミディアムは、性能とデグラデーションの卓越したバランスを示し、最適なレースタイヤとなった。その証として、素晴らしい一貫性を失わない長いスティントが見られた。

・ソフト(C4):ルクレールが、終盤にソフトを使用してファステストラップを記録した。大半のドライバーがソフトでスタートしたが、早い段階で耐久性の高いミディアムへ交換した。ルクレールは、予選のQ3を走行できなかったことから、新品のソフトタイヤを温存しており、バクーのレースラップレコード更新に繋がった。

■ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「FP1の大半が失われ、FP2では2回の赤旗中断が発生し、予選でも赤旗による遅延に伴う低温下でセッションを余儀なくされるなど、レースまでの道のりが極めてトリッキーでした。

今日の路面温度が昨日までよりも高くなったことも相まって、タイヤ動作を正確に予測することが難しい状況でした。しかし、ピットストップウィンドウが非常にワイドであったことは明白で、ファステストラップポイントを狙ったシャルル・ルクレールによる終盤のピットストップを含め、いくつか戦略のバリエーションが見られました。

今回もまた、2019年の新しいルールによる影響が垣間見えました。バクーでは、ルクレールがその新ルールによるポイントを獲得し、一方、チャンピオンシップリーダーのボッタスは、ファステストラップポイントの獲得によるわずか1ポイント差でハミルトンをリードしています」

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