今年のF1公式プレシーズンテストまであと1か月となったが、カルロス・ゴーン問題で揺れるルノーのF1ワークスチームにも不安の影がつきまとっているようだ。
ゴーンが汚職容疑で逮捕されてからすでに2か月が経過したが、いまだに保釈が認められていない。
ここまでルノーはゴーンを取締役会長兼CEOの職から解くことはしていない。だが、伝えられるところによれば、主要株主であるフランス政府からのプレッシャーもあり、今週中にもゴーンを解任し、後任にミシュランのCEOを務めるジャン-ドミニク・セナールの起用を決定するのではないかと言われている。
こうした動きがF1チームにも少なからず影響を及ぼすことは間違いなさそうだ。
ルノーF1チームの統括部門であるルノー・スポールでは昨年まで社長を務めていたジェローム・ストールが勇退し、その後任にティエリー・コスカスが就任していた。
ところが、数日前そのコスカスがルノーを去り、ストールが再びルノー・スポール社長に復帰したことが明らかとなった。これもゴーン・スキャンダルの影響のひとつだと考えられている。
だが、ルノーのF1プログラムを率いるマネジングディレクターのシリル・アビテブールは、ゴーンの件がF1チームに影響を及ぼすことはないとの主張を続けている。
「それがこのプログラムに大きな影響を及ぼす理由は何もないよ」
そう語ったアビテブールは次のように付け加えた。
「私のメッセージは、ルノー・グループならびに日産と三菱のすべての活動に関する継続プランがあるということだ。F1はこの活動の一部なんだ」