NEXT...F1開催スケジュール

【予選レポート】ホンダ勢がそろってQ3進出 波乱の予選を制したのはメルセデス/F1ハンガリーGP

2018年07月28日(土)23:54 pm

2018年F1第12戦ハンガリーGPが7月28日(土)、ハンガロリンク(全長4.381km)で2日目を迎え、地時間15時(日本時間22時)から行われた予選でメルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。今季5回目、通算77回目。

●【画像:予選結果】2018年F1第12戦ハンガリーGP予選Q1-Q2-Q3のタイム、タイヤ選択、周回数

【予選Q1】ウエットからドライへ

午前中に行われたフリー3は好天に恵まれ、路面温度も58℃に達するというコンディションの中で行われたが、予選開始前に雨が降ったことで路面温度も31℃にまで下がった状態で予選Q1(18分間)が開始された。

セッション序盤はすでに路面がかなりぬれていたことから多くのドライバーが浅溝の雨用タイヤであるインターミディエイトタイヤで走行に臨んでいく。だが、その時点では雨はやんでおり、F1マシンが周回を重ねるごとに路面状態が改善。セッション開始8分のころにはルノーのカルロス・サインツやハースのケビン・マグヌッセンがドライタイヤのウルトラソフトに交換した。

序盤はインターミディエイトを履いたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がトップタイムを刻んでいたが、ドライタイヤに交換したマグヌッセンがそれを上回るタイムを刻むと、そのほかのドライバーたちも一斉にドライタイヤへと交換する。

コンディション変化によってどんどんタイムが短縮されていき、目まぐるしくドライバーたちの順位が変動する展開となる。一時はレッドブルのダニエル・リカルドやトロロッソ・ホンダ勢にもQ1敗退の危機があったが、最後のアタックでなんとかノックアウトゾーンを抜け出してQ2進出を決めた。Q1で最終的にトップタイムを刻んだのはベッテルだった。

Q1でノックアウトされた16番手から20番手までのドライバーは以下の通り。
16番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)、17番手シャルル・ルクレール(ザウバー)、18番手エステバン・オコン(フォース・インディア)、19番手セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、20番手セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)。

【予選Q2】トロロッソ・ホンダ初のダブルQ3進出

15分間で争われたQ2では、セッション中に雨がまた強くなるとの予報があり、その前にタイムを出しておこうとほぼ全員が最も軟らかいドライタイヤのウルトラソフトでコースに向かう。だが、大きなコンディション変化を予想したベッテルはインターミディエイトでコースインする。

このベッテルの読みが当たり、Q2開始とほぼ同時に強い雨が降り始め、ドライタイヤで出たドライバーたちはすぐにピットに戻るはめになってしまった。

ドライバーたちがインターミディエイトでタイムを刻み始めるが、雨脚はどんどん強まり、コンディションが急激に悪化。このため、ドライバーたちは深溝のウエットタイヤに交換を余儀なくされる状態となる。トロロッソ・ホンダ勢はいいタイミングでタイムを刻み2台ともにQ3進出が望める10番手以内につけた。しかし、レッドブルのリカルド、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグといった有力ドライバーがタイヤ選択のタイミングによりタイムを出すチャンスを逃してしまう。

ノックアウトゾーンの11番手以下に位置していたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)やリカルド、ヒュルケンベルグも新しいウエットタイヤに交換してQ2終盤にアタックを敢行するが、すでにタイム短縮が可能なコンディションではなくなっており、ここでQ2敗退が決まってしまった。

ウィリアムズのランス・ストロールは雨でコントロールを失ってコース脇のバリアにクラッシュし、ノータイムでQ2を終えることになった。

Q2でもコンディション変化をうまく読んだベッテルがQ1に続いてトップに立った。トロロッソ・ホンダ勢はピエール・ガスリーが5番手、ブレンドン・ハートレーが7番手で今季初めて2台そろってのQ3進出を達成。ガスリーは第2戦バーレーンGP、第6戦モナコGPに次ぐ今季3回目のQ3進出となった。

Q2でノックアウトされた11番手から15番手までのドライバーは以下の通り。
11番手フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、12番手ダニエル・リカルド(レッドブル)、13番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、14番手マーカス・エリクソン(ザウバー)、15番手ランス・ストロール(ウィリアムズ)。

【予選Q3】雨の恵みを得たメルセデスが最前列独占

12分間で行われるQ3は、最初から雨が降りそそぐコンディションの中でスタート。全車深溝のウエットタイヤでセッションに臨んでいく。

ここまでポールポジション獲得候補ナンバー1に位置していたベッテルだが、フルウエット状態となったコースコンディションにうまく対応することができずあまりペースが上がらない。

一方、高温状態では弱点をさらしていたメルセデスが雨の恵みにより相対的パフォーマンスが向上。まずはハミルトンがトップタイムを刻み、それにボッタスが続いてメルセデス勢が1-2体制を築く。

フェラーリのベッテルとライコネンがメルセデス勢に続き、トロロッソ・ホンダのガスリーも最初のアタックでは5番手につける活躍を見せる。だが、その後ルノーのサインツが5番手に食い込み、ガスリーは6番手に後退。ハートレーはレッドブルのマックス・フェルスタッペンをはさんで8番手に位置する。

Q3の残り時間が5分を切ったところでライコネンがトップに躍り出て暫定ポールシッターの位置につく。しかしその後新しいウエットタイヤに履き替えたメルセデス勢がさらにタイムを短縮。いったんボッタスがトップに出るが、その後ハミルトンがそのタイムを更新してポールポジションを確定させた。

2番手はボッタス、3番手にライコネンが続き、ベッテルは4番手にとどまった。トロロッソ・ホンダ勢は雨をうまくチャンスに変え、ガスリーが6番手、ハートレーが8番手で予選を終えている。

■予選トップ10ドライバー

ポールポジション/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:35.658
2番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) 1:35.918
3番手/キミ・ライコネン(フェラーリ) 1:36.186
4番手/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ) 1:36.210
5番手/カルロス・サインツ(ルノー) 1:36.743
6番手/ピエール・ガスリー(トロロッソ) 1:37.591
7番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 1:38.032
8番手/ブレンドン・ハートレー(トロロッソ) 1:38.128
9番手/ケビン・マグヌッセン(ハース) 1:39.858
10番手/ロマン・グロージャン(ハース) 1:40.593

F1ハンガリーGP決勝は、明日の日本時間22時10分にスタートする。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック