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【レッドブル】ホンダが大きく進歩したのは明らかだった

2018年06月21日(木)18:39 pm

今週19日(火)にレッドブルとホンダが2019年から2年間のPU(パワーユニット)供給契約を締結したことが発表された。これにより、少なくとも来年から2年間にわたってホンダはレッドブルとそのジュニアチームのトロロッソの2チームにPU供給を行うことになる。

■12年におよんだレッドブルとルノーの関係に終止符

レッドブルは2007年からルノーをエンジンパートナーとして迎えており、これまでに57勝を達成。2010年から2013年にかけて4年連続でドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを独占したという輝かしい戦績を残している。

だが、2014年にそれまでの自然吸気エンジンに代わってハイブリッド方式の現行PUが導入されて以来、ルノーPUのパフォーマンス不足をレッドブルがあからさまに批判するなど、両者の関係が徐々にぎくしゃくしたものに変化してきていたのも事実だ。

今季、昨年限りでマクラーレンとの関係が終了することになったホンダをジュニアチームのトロロッソのPUサプライヤーとして迎えたのも、レッドブルが次期PUパートナーとしてホンダに注目していたことは明らかだった。

そして、ついに2019年にレッドブル・ホンダが誕生することになったわけだが、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは最終的にルノーからホンダへのスイッチを決断した理由をF1公式サイトに次のように語っている。

■ホンダの進歩が難しい決断を促した

「モントリオール(第7戦カナダGP)で得られた情報をもとに、エンジニアリング面から検討した結果、最終的な我々の決断は明らかだった」

「我々は、姉妹チームであるトロロッソと我々自身のパワーサプライ(ルノーPU)との比較においてホンダがどれほどの進歩を遂げているのかを最前列のシートに座って観察し続けることができる位置にいた」

「その進歩状況を見られたのは素晴らしかったし、我々としてはホンダが信頼性とパフォーマンスの両面においていい歩みを示しているとの結論に達した。それゆえ、我々は12シーズンともにしたルノーから2019年以降は新たなものに変えるという難しい決断を下したんだ」

「我々は2019年と2020年にパワーユニットサプライヤーを替えるという決断をするにあたって長いこと真剣に考えたよ」

「我々はルノーとは長い間成功に満ちた関係にあった。8つのF1タイトルをとり、表彰台は150回を超えていた。だが、我々は今こそレッドブル・レーシングとしての旅を新たな段階に進め、ホンダの新しいパワーユニットに移行すべき時だと判断したんだ」

■ホンダでトップ争いができると確信

そのホンダはマクラーレンへのワークスPUサプライヤーとして2015年にF1の世界へ戻ってきた。しかし、その後3年にわたってメルセデス、フェラーリ、ルノーのライバルPUメーカーに後れをとり、ついにマクラーレンとの関係にも2017年で終止符が打たれるという結果に終わったことは誰もが知っていることだ。

だが、ホーナーはホンダによってレッドブルが再びトップ争いができるようになるはずだと次のように続けた。

「我々はチームとして直接のライバルたちとの差を縮め続けるという決意をしている。過去数年にわたってそれに挑戦してきていたんだ」

「F1カーにおいてはパワーユニットが非常に重要な要素となる。我々としては、ホンダには適正な設備、適正なリソース、適正な技術力があると確信しているし、彼らは上位にいるフェラーリとメルセデスとのギャップを縮めるために我々を助けるのだという決意を抱いている」

■今季はルノーとともに最後まで懸命に戦う

とは言え、ルノーPUで今シーズンを戦っているレッドブルはここまで7戦が終わった時点で2勝を達成している。そしてホーナーは今シーズン最後までルノーとともに懸命な戦いを続けて行くつもりだと次のように続けた。

「我々は2018年のF1選手権に集中しているよ。我々にはまだ両方のタイトル獲得に向けてわずかな望みがある。今年はこれまでに2レースで勝利しているし、コンストラクターズ選手権では3番手に位置しているんだ」

「まだこの先は長いし、最後まで全力を尽くして行くつもりだ。そして我々はルノーのサポートを頼りにすることになる。それに関しては、彼らはこれまでの11シーズンと同じように確固たる姿勢で取り組んでくれると確信しているよ。我々にとって何よりも大切なことは、今年の選手権において自分たちの強みを発揮し続けて行くことだ」

今季、レッドブルはダニエル・リカルドが第3戦中国GPと第6戦モナコGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)と並ぶ2勝を挙げている。今季すでに3勝を挙げ、現在ランキングトップに位置しているセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とランキング4番手につけているリカルドとのポイント差は37だ。

そして、コンストラクターズランキングでは、現在3番手につけているレッドブルはトップのメルセデスとは72ポイント差となっている。

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