少なくとも4社のエンジンメーカーが2021年以降のF1参戦を視野に入れていると伝えられている。
F1オーナーのリバティ・メディアは、現在のパワーユニットよりも構造がシンプルで、より大きな音を発生する安価なエンジンを2021年以降に導入したいとの案を提示している。
すでにフェラーリやメルセデスがこのリバティ・メディアの案に抵抗を示したことが明らかとなっているが、逆にその新エンジンルールが導入されることでF1への新規参入に興味を抱いているエンジンメーカーもあるようだ。
■独立系メーカーのイルモア、コスワースが候補に
イギリスの『BBC』によれば、独立系のエンジンメーカーであり、レースの世界では多くの実績を持つイルモアとコスワースが2021年以降のF1エンジンルールに興味を示しているという。
コスワースのパワートレイン部門の責任者を務めるブルース・ウッドは、その報道の中で次のように語っている。
「この新たな提案は、独立系もしくは既存の自動車会社の参入も可能とするものだ」
■アストンマーチンやポルシェも?
さらに、2018年にはレッドブルのタイトルスポンサーを務めることが決まっているイギリスの名門自動車会社アストンマーチンもエンジンサプライヤーとして参戦する可能性を否定していない。また、ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』はポルシェにも参戦の可能性があると報じている。
だが、ポルシェのF1参戦には懐疑的な見方もあるようだ。
2014年から3年間WEC(世界耐久選手権)でポルシェチームの一員を務めていた元レッドブルのマーク・ウェバーは、「ポルシェがF1? それはないね」と語ったと報じられている。
■独立系メーカー参入を期待するマクラーレン
一方で、2018年からはホンダに代えてルノーからパワーユニット供給を受けることになったマクラーレンのザック・ブラウン(エグゼクティブディレクター)は、2021年から導入される新F1エンジンルールにより、これまでよりも多くのメーカーがF1に参入することを期待していると次のように語った。
「1社か2社独立系のエンジンが参入すれば素晴らしいだろうね。そうなれば、メーカーと手を組める状況になかったとしても、経済的で、かつ競争力もある選択肢を手にすることができるからね」