ウィリアムズが、最近トロロッソのシートを失ったダニール・クビアトを2018年のドライバー候補として検討することになると認めた。
■複数の候補者を検討しているウィリアムズ
ウィリアムズでは巨額の資金を持ち込んでいるカナダ人ドライバーのランス・ストロールが2018年も続投するのは間違いない状況であり、もうひとつのシートに誰が座ることになるのかに注目が集まっている。
これまでに伝えられているところでは、2010年以来のF1復帰を目指すロバート・クビサ、元フォース・インディアのドライバーであり、現在はウィリアムズの控えドライバーを務めているポール・ディ・レスタ、さらには現在ザウバーのドライバーを務めているパスカル・ウェーレインが有力候補だと言われている。
ウィリアムズの技術最高責任者を務めるパディ・ロウもそうしたうわさを認め、今後それらの候補者を検討した上で2018年のドライバーを決定したいとコメントしている。
■早くはっきりしてくれとマッサ
一方、本当は2016年シーズンでの引退を表明していたものの、バルテリ・ボッタスが急きょメルセデスAMGへ移籍することになったために説得されて引退を取りやめたという経緯があるフェリペ・マッサはこうした動きに対して不満を抱えている。
ウィリアムズが2018年にはマッサとの契約を延長する可能性はないだろうと大方の者が見ているためだ。
「僕は自分の速さと今シーズンにはすごく満足できているよ。クルマから常に最高のものを引き出せているのに、どうして辞める必要があるんだい?」
メキシコGPが開催された先週末のメキシコシティでそう語ったマッサは次のように付け加えた。
「残念なことに、それは自分では決められないけれどね」
36歳のベテランF1ドライバーであるマッサは、来季も走ることができるのか、あるいはもうそのチャンスはないのか、あと数日中に答えが欲しいと主張している。そうすれば、次戦ブラジルGP(11月12日決勝)が自分にとって最後の母国レースとなるのか、あるいはそうではないのかによってレースへの臨み方が違ってくるためだ。
■まだコメントできないとウィリアムズ技術トップ
だが、このことについて質問を受けたロウは、「それについてはコメントしたくないんだ」と答えた。
ロウは、現時点においてはマッサとの関係が少しギクシャクしているのは事実だと認め、次のように続けた。
「残念ながら、チームとドライバーの関係は、契約の件がからむと緊張をはらんでくるものなんだ」
「だが、フェリペは本当にいいやつだし、ウィリアムズともすごくいい関係にあるよ」
■クビアトも検討すべきドライバー
だが、ロウは現時点においては前述の3名に加え、アメリカGPを最後にレッドブルから契約を解除されてトロロッソのシートを喪失したロシア人ドライバーのクビアトも候補の1人として加わったことを認め、ロシアの『Sportbox(スポルトボックス)』に次のように語った。
「オースティン(アメリカGP)でも言ったように、我々としては契約を結んでいないドライバーであれば誰であろうと検討するつもりだよ」
「クビアトはすごく立派なドライバーだ。だから彼は検討に含めるべきだ」
■アブダビでマッサに替えてクビサを実戦テスト?
とはいえ、メキシコでは2018年に向けた最有力候補はポーランド人ドライバーのクビサだろうとのうわさがささやかれており、最終テストとしてクビサがマッサに代わって最終戦アブダビGPに出走するチャンスが与えられるようだとも言われている。
このうわさについてメキシコで質問を受けたマッサは次のように答えている。
「誰がそんなことを言ったの?」
「自分の将来のことについて僕は何も言えないよ。だけど僕はアブダビに行くし、自信を持って言うけれど、僕にはすべてのレースで走るという契約があるんだ」