現在、F1マシンが発生するエンジン音をマイクで拾って増強させるという案が検討されているようだ。
2014年に導入された現行F1パワーユニットだが、それまでの自然吸気エンジンが発生していた音質と音量が失われたことが大きな不満点としてあげられている。
一時、不格好なラッパのような「メガホン」装置がテストされたこともあったが、さすがにこのアイデアは却下となっていた。しかしF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は2016年に現在の1.6リッターV型6気筒エンジンが発生する音をさらに魅力的なものとするための「サウンドジェネレーター」と呼ばれる装置を開発すると発表していた。
そして、今年からF1の新オーナーとなったリバティ・メディアも、その計画を指示しているようだ。
F1コマーシャルオペレーション担当マネジングディレクターであるショーン・ブラッチーズは、スペインの『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「(F1エンジンの)音を大きくしなくてはならない。我々が行っているすべての市場調査によれば、ファンにとってそれが非常に重要なんだ」
『Marca(マルカ)』によれば、現時点での最新アイデアはF1エンジン音をマイクで拾い、それを電子的に増幅加工する仕組みを導入するというもののようだ」
そしてオーストラリアのテレビプロデューサーとして知られるデビッド・ヒルという人物が、その装置の開発に取り組んでいるという。
ブラッチーズは、この件について次のように付け加えている。
「彼(ヒル)は排気管に装着できるセラミック製マイクロホンの開発に取り組んでいるよ。それはファンのためにクルマの音量を増大する効果が得られるものだ」