メルセデスのモータースポーツ責任者であるトト・ヴォルフが、もしマクラーレンが2018年からメルセデスパワーユニットを購入したいのであれば、夏休みが終わるころまでには態度をはっきりさせてもらう必要があると語った。
●【決勝結果】F1アゼルバイジャンGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
■ホンダはあまりにも遅すぎるとアロンソ
バクーで行われた今季のF1第8戦アゼルバイジャンGP決勝ではフェルナンド・アロンソが9位入賞を果たし、マクラーレン・ホンダに今季初となるポイントを持ち帰った。
バクーでは今シーズン初めてマクラーレン・ホンダの2人のドライバーがともに最後まで走り切ってチェッカーフラッグを受けることもできている。
だが、自身通算3度目のF1タイトル獲得を目指すアロンソがその程度で喜べるわけがないのは事実だ。
実際のところ、アゼルバイジャンGP予選で今年初めてQ2進出を逃したアロンソは、現在のマクラーレン・ホンダF1カーの遅さを次のように嘆いていた。
「ライバルたちでさえ、僕たちのスピードにはちょっとばかり困惑していたと思うよ」
「僕たちがあまりにも遅いので、彼らは恐らく僕たちがピットに向かうつもりだと思っていたんじゃないかな。実際には僕たちはアタックラップを開始したところだったんだけどね。残念だけど、それが真実だよ」
■ホンダからマクラーレンを奪うつもりはないとヴォルフ
こうしたことから、マクラーレンとホンダが今季限りで決別するのは間違いないとの見方が強くなってきている。そして、その場合、マクラーレンは来季はまたメルセデスからエンジン供給を受けることになるだろうと考えているF1関係者も多い。
だが、ヴォルフは、現時点では何も決まっていないものの、もしマクラーレンがそれを望むのであれば、そのための最終期限は近づきつつあると次のように語った。
「夏休み後には、どうなるのかが分かる必要があるよ」
「マクラーレンのほうが我々よりももっと早めにその必要があるだろうけれどね。だが、重ねて言うが、我々はホンダとマクラーレンとの関係に介入したいとは思っていないんだ」
「我々が離婚原因にはなりたくないからね。もしマクラーレンが本当にエンジンを必要とする状況になれば、その時初めて我々は耳を傾けることになるよ。我々としてはほかのメーカーからパートナーを奪い取りたいとは考えていないんだ」