マクラーレンとホンダの決別決定の時が刻々と近づいているようだ。
今週、イタリアのメディアがマクラーレンを率いるザック・ブラウン(マネジングディレクター)がホンダに対し90日の最終期限を提示したようだとか、夏休み明けの第12戦ベルギーGP(8月27日決勝)がホンダばん回の最後のチャンスになるようだとの報道を行った。
■ホンダの猶予はあと2レースだとドイツ紙
だが、その後ドイツの『Bild(ビルト)』が、決別の時期はもっと早く訪れるだろうと次のように報じた。
「Bildがつかんだことによれば、もし日本人たち(ホンダ)が今後数週間のうちに競争力のあるエンジンを供給することができなければ、マクラーレンはホンダとともに今シーズンを終えることはないだろう」
「あと2レースで、マクラーレンとホンダが決別する可能性がある」
この報道が事実であれば、次戦の第8戦アゼルバイジャンGP(25日決勝)後に、何らかの動きが出てくる可能性がありそうだ。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、マクラーレンはホンダとの契約に縛られる形となっているため、ホンダに大きなプレッシャーをかけ、ホンダの方から契約を解除させるように仕向けているようだとも書いている。
■ホンダに対する最後通告は当然だとアロンソ
F1カナダGP(11日決勝)参戦のためにモントリオールを訪れているフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)は、ブラウンがホンダに対して最後通告を行ったのは驚くようなことではないと次のように語っている。
「ザックが言ったことはみんなが予想していたことだ。チームは状況を変えなくてはならないし、それは僕も同じさ」
「だから、もし変化が見られなければ、自分がプロジェクトを変えることになるだろうね」
■アロンソが来季も残留するかどうかは8月までの状況で決定?
実際のところ、このままマクラーレン・ホンダの状況が改善されなければ、アロンソが来季以降もチームにとどまる可能性はほとんどないと考えられている。
「僕たちは勝たなくてはならないんだ」
そう続けたアロンソは、次のように付け加えた。
「もし9月を迎える前に勝利したり、それに近いところまで行けたりすれば、僕はここにとどまるという決断をするだろうね」
■マクラーレンの問題には関知しないとザウバー
ともあれ、マクラーレンとホンダの決別は確定的だと見ている者が多い。そうなれば、2018年にはホンダパワーユニットを搭載するチームはザウバーだけということになってしまいそうだ。
「私たちはこのことに関して話し合いを行ってはいません」
モントリオールでそう語ったザウバーのチーム代表モニシャ・カルテンボーンは、次のように付け加えた。
「私たちはホンダとマクラーレンがどういう状況にあるのかは知りませんし、それは私たちには関係のないことです。私たちは非常に違うプロジェクトに取り組んでいますし、それはマクラーレンとは一切関係のないものです」