先週末に行われたF1第6戦モナコGPで、インディ500挑戦のために欠場したフェルナンド・アロンソの代役で1レース限りの復活を果たしたジェンソン・バトンだが、今後再びその走りが見られる可能性はあまり高くはなさそうだ。
●【決勝結果】F1モナコGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
2016年シーズン限りでF1を引退したバトンだが、マクラーレンとは2018年まで契約を結んでおり、状況によっては今後もレースに出走する可能性も残されている。
■今年はもう出走の予定はない
今回のモナコGP出走もその契約に基づいてのものだったわけだが、モナコで久々にレーシングスーツを身にまとったバトンは、再びフルタイムドライバーとしてF1に完全復帰する可能性もあることを示唆するようなコメントも行っていた。
だが、モナコGP決勝が開始される前に、今年またほかのレースに出走したいと思うかと質問されたバトンは次のように答えた。
「そんなことは分からないよ。だけどそういう予定はないよ」
「僕が知る限り、チームは今のドライバーを替える計画はしていないはずさ。だから、今年はもう僕にF1での出番がないのは確かだよ」
■ベテランらしからぬミスでモナコ決勝を終えたバトン
規定数以上のパワーユニットコンポーネント投入とフロアの交換によりピットレーンからモナコGP決勝をスタートしたバトンは、レース開始早々にピットインしてタイヤを交換し、ほかのクルマの影響を受けない状況で自分のペースで走ってほかのドライバーたちがピットに入ったときに順位を上げる戦略に出た。
ところが、ザウバーのパスカル・ウェーレインも同じ戦略に出たことからバトンのもくろみが狂い、終始ウェーレインの後ろにつかえてしまうという結果となってしまった。
そして、58周目にターン8でウェーレインのインに入ろうとしたバトンだったが、そこで2台がクラッシュし、ウェーレインのクルマは横転して壁にぶつかるというアクシデントが起きてしまった。
バトンとウェーレインはともにそこでリタイアとなったが、レース後の審議によりバトンにはこのクラッシュの原因を作ったとして2ペナルティーポイントが科されるとともに、今シーズン中にまたレースに出走することがあれば、その際に3グリッド降格となることが決定している。