FIA(国際自動車連盟)は25日(火)、パリでF1ストラテジーグループとF1委員会の会合を開催し、ドライバーの頭部の保護を目的としたシステムを、従来の「ヘイロー(HALO)」ではなく「シールド(Shield)」の開発を優先させると発表した。
この会合には、FIAのジャン・トッド会長、F1グループのチェイス・キャリーCEOなど、全てのメンバーが出席した。
■意見が分かれていた・・・
ドライバーの頭部の保護を目的とし、テストもパスしてきた安全システム「ヘイロー(HALO)」だが、美的観点では見た目が悪く“F1に相応しくない”という意見も多かったことから導入については時間をかけて議論されてきた。
また、レッドブルが提案していた「エアロスクリーン(Aeroscreen)」は、見た目としてはまだ「ヘイロー(HALO)」よりも好意的な意見もあったが、FIAの安全テストには不合格だった。
■「シールド(Shield)」が本命
今回、“優先的に”開発するとしている新システム「シールド(Shield)」は、見た目が透明のスクリーンであるのは「エアロスクリーン(Aeroscreen)」と似ているが、より浅い角度のものになるという。
FIAは、「2018年からの新システム(シールド)導入を目指し、今シーズン中にトラックテストを実施する」と発表した。どこかのグランプリのフリー走行で、この「シールド」がお目見えすることになるだろう。
■FIAの安全テストとは?
FIAの安全テストは、2点について検討される。まず、発射装置により時速150マイル(約241km/h)でタイヤを勢いよく飛ばした時に、「シールド(Shield)」がタイヤを逸らすのに十分であること。そして次に、ドライバー目線での可視性などで大きな問題がないか、ということについて検討する。