メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、2016年のF1シーズン後にニコ・ロズベルグが引退を発表した後、まずフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の獲得を考えたことを認めた。
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3シーズン目を迎えたマクラーレン・ホンダだが、今季も危機的な状況に陥っているのは確かだ。しかし、今年でマクラーレンとの契約が満期を迎えるアロンソは2018年以降もF1を続けたいと思っていることを明らかにしている。これは、2018年にはメルセデスAMGに移籍したいと考えていることを示唆しているものだと受け止めている者も多い。
■アロンソとマクラーレンの契約を尊重するしかなかった
そして、実際のところ、ロズベルグの電撃引退を受けて、すでにメルセデスAMGがアロンソに接触していたことをヴォルフが公式に認めた。
ヴォルフはアロンソの母国スペインのテレビ局『Movistar(モビスター)』に次のように語った。
「私に言わせれば、フェルナンドは素晴らしいドライバーだし、F1にとっても非常に重要な人物だ」
「そして、確かに我々は彼と話をしたよ。だが、彼は契約によってマクラーレンに縛られている。そして我々もそれを尊重している。だから、交渉を行うことは適切なことではなかったんだ」
「そういう状況だったというわけだ。契約は尊重すべきだからね」とヴォルフは繰り返した。
■マクラーレン・ホンダの不振はさびしい
そのヴォルフも、今季アロンソが置かれている状況には同情を禁じ得ないと次のように続けた。
「彼にとってはつらい状況であるのは確かだよ。マクラーレンは素晴らしいチームだし、ホンダも素晴らしいエンジンメーカーだ。ただ、何らかの理由によりまだうまくいっていないがね」
「フェルナンドにとって、勝利を目指して戦うことができないのはつらいはずだ。だが、我々はマクラーレンに関してもさびしく思っているよ。F1にとっては重要な名前だし、F1の歴史を通じてずっと素晴らしいパフォーマンスを示してきていたんだからね」