2017年型F1カーの走りを見たフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)が、「本当のレーシングカーが再び戻ってきた」と語った。
大きなレギュレーションの見直しにより、2017年にはこれまでよりも1周あたり最大6秒は速くなるだろうと言われていたF1だが、2017年のF1カーがどうやらその前評判にたがわぬポテンシャルを持っていることは確かなようだ。
■大幅なラップタイム短縮も期待できるとリカルド
27日(月)に今季最初のF1公式シーズン前テスト初日の走行を終えたレッドブルのダニエル・リカルドは、次のように語った。
「ルイス(ハミルトン/メルセデスAMG)はすでに昨年の予選タイムより速いんだ」
リカルドは今回のレギュレーション変更によって本当に昨年よりも1周あたり6秒のラップタイム短縮が実現されると思うかと質問されると、次のように答えた。
「分からないな。だけど、その可能性はかなりあると思うよ」
■実際には4秒程度だろうとペレス
一方、フォース・インディアのセルジオ・ペレスは、初めてのテスト走行を終えて次のように語っている。
「もっとグリップがあることを期待していたんだ。ラップタイムに関しては3秒か4秒の短縮になるんじゃないかな」
ともあれ、本当に5秒あるいは6秒のタイム短縮が実現されるかどうかはまだ様子を見る必要があるにせよ、F1関係者が2017年のF1カーが見た目も実力も昨年よりは大きく改善されたという認識を抱き、これを歓迎しているのは間違いないようだ。
■オーバーテイクは難しいかもとハミルトン
だが、クルマは確かに速くなるだろうが、実際にはレース中のオーバーテイク(追い抜き)はこれまでよりも減ってしまい、結果としてレースの面白みは逆に失われることになるのではないかとの懸念を抱いている者もいる。
テスト初日にトップタイムを刻んだハミルトンは、今年から導入されるピレリの幅広タイヤに言及しながら次のように語っている。
「タイヤはとても固くてすごく一貫性がある。何台かの後ろにいたとき、彼らを追い抜くのは簡単じゃなかったよ」
■これこそ本物のレースカーだとアロンソ
だが、ホンダパワーユニットのトラブルによって初日はわずか29周しかできなかったアロンソは、「再び本物のレーシングカーが戻ってきたよ」と語り、次のように付け加えた。
「過去6年間にわたって見せてきたものについて、ファンに謝る必要があるね」