ウィリアムズのチーム副代表を務めるクレア・ウィリアムズが、チームのパフォーマンスエンジニアリング責任者を務めるロブ・スメドレイを失うわけにはいかないと考えていることを明らかにした。
■今年抱えた問題は解決できるとウィリアムズ
ウィリアムズにとって、2016年シーズンは手放しでよろこべるような年ではなかった。チーム代表であり、チーム設立者でもあるフランク・ウィリアムズがシーズン中に体調を崩したことも知られているが、コンストラクターズランキングにおいても2014年と2015年には2年連続で3位だったウィリアムズが、今年はフォース・インディアにも追い抜かれて5番手に落ちてしまったからだ。
こうした状況を受け、チーム副代表のクレア・ウィリアムズは次のように語った。
「私たちが再編を開始したとき、もはや結果が悪化することを容認するわけにはいかないと言いました。その後私たちはいくつものシーズンで成功を収めました」
「恐らく、今年は再び私たちの目を覚まさせることになるでしょう」
クレアは、チームではすでに今年不調に終わった原因はつかんでおり、2017年に向けてその問題は解決できるはずだと次のように続けた。
「私たちが抱えた問題に関して、その原因について細かいことまで話したいとは思いません。そうするのは間違いでしょう。ですが、私たちがその問題を解決できるということは分かっています」
その問題解決プロセスにおいて、スメドレイが中心的な役割を担うことになるのかと質問されたクレアは次のように答えた。
「ロブはチームに加わって以来素晴らしい仕事をやり遂げてくれました。私は、それは今後も変わらないと思っています」
「彼はチームにとって重要なメンバーです。彼は才能豊かなエンジニアであるだけでなく、非常に情熱的なんです。そして、それこそチームにとって必要なことなのです」
■F1とのかかわり方を変える可能性を示唆したスメドレイ
イギリス出身のF1エンジニアであるスメドレイは、過去10にわたってフェリペ・マッサと共に歩み続けてきた経緯がある。かつてフェラーリでマッサ担当エンジニアを務めていたスメドレイは、マッサが2014年にウィリアムズに移籍した際、一緒にフェラーリからウィリアムズへと移ってきていた。
だが、マッサは今年限りでF1からの引退を決め、先週末に開催された2016年F1最終戦アブダビGP決勝でF1キャリア最後のチェッカーフラッグを受けている。
マッサの引退を受け、スメドレイも最近、あと数年のうちには自分もF1でのアクセルを緩めることになるだろうと次のように語っていた。
「2年か3年のうちには、少しばかりスピードを緩めていきたいと思っているところなんだ。プロフェッショナルとしてはレースに帯同するのが正しいことだ。だけど、個人的な面からは、家族と離れるのが本当にさびしいんだ」
■スメドレイとは今後話し合っていく
スメドレイがそうした発言をしたことに関して尋ねられたクレアは、次のように答えた。
「そのことについては彼と話し合うことができます」
「彼自身も、彼の技術的な能力を最大限に発揮できるのはどこなのかということを決める必要があります。ロブのような人は進歩し続けることを望むものです。そして、それは必ずしもサーキットでの仕事に限定されるわけではありません」
そう語ったクレアは、「どうなるか、様子を見ましょう」と付け加えた。