今季マノーからF1デビューを飾ったパスカル・ウェーレインが、将来メルセデスAMGのシートにたどりつくためにはまず現在のチームメートであるエステバン・オコンとの直接対決を制する必要があると語った。
■最初はショックだったマノーの競争力不足
2015年にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の史上最年少チャンピオンに輝いたウェーレインはメルセデスの契約下にあるドライバーだ。
今季からメルセデス製パワーユニットを搭載することになったマノーでF1デビューするチャンスを得たウェーレインだが、実際に走ってみると常にグリッド後方での戦いを強いられることに「ショック」を受けたという。
「最初のころはかなりショックだったよ」
母国ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』にそう語ったウェーレインは、次のように続けた。
「でも、それにも慣れたよ
「DTMチャンピオンとして、僕は20番手以上になることは望めないということに対する心構えができていなかったんだと思う」
■来季もマノーで走ることに抵抗はない
21歳のウェーレインは、自分の最終的な目標はメルセデスAMGで戦うことであり、そのためには長期的視点のもとに今後しばらくはほかのチームで走ることになるのは分かっていると語り、さらに次のように続けた。
「だけど、ルイス(ハミルトン)とニコ(ロズベルグ)の契約が2018年で満期を迎えることも分かっている。計画などはないし、常に自分のパフォーマンスを示していくだけさ」
「例えば、マノーで2年を過ごした後で前進することができればすごくいいだろうね。僕はチームを助けるという最大の挑戦に打ち勝ってきているからね」
今季の第9戦オーストリアGPでチームに1ポイントを持ち帰ったウェーレインはそう語ると、次のように付け加えた。
「同様に、もしメルセデスの支援によってほかのチームに変わることができれば、もっと経験のあるチームメートを持つこともできるだろうし、そこで僕がいい結果を残せれば、メルセデスAMGのシートを得るいいチャンスもできると思うよ」
■オコンには負けられない
現在、ウェーレインのチームメートは第13戦ベルギーGPからシートを得たエステバン・オコンだ。F1関係者の中には、ウェーレイン同様メルセデス所属であり、ルノーとの関係も深いオコンとのチーム内での戦いが、将来的にメルセデスAMGのシートを得るにふさわしいかどうかを判定するための重要な判断材料になるだろうと考えている者も少なくない。
だが、ウェーレインはこうした見方について次のように語った。
「これは直接的な見極めというわけではないんだ。来年のメルセデスAMGには空きはないからね。だけど、間違いなくメルセデスAMGは僕たちを直接比較したいんだと思っているよ」
「直接的な比較においては、ここまでのところエステバンは僕よりもいい結果を残せていない。だけど彼はみんなからすごく高い評価を受けている。だからもちろん、これは僕にとってはいいことだよ」