ホンダパワーユニットの改善とともに着実に上向きとなってきているマクラーレン・ホンダだが、今後新たな火種がチーム内に生まれる可能性も出てきているようだ。
■ついにカピートがマクラーレンに着任
マクラーレンでは今年初めにフォルクスワーゲンのモータースポーツ責任者であったヨースト・カピートと契約。その後カピートの引き継ぎにかなり時間がかかったものの、ついに先週末のF1ベルギーGP(第13戦)の現場にそのカピートが姿を現していた。
その際、レーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、「彼はすぐに始めることになるよ。数日のうちにはね」と語っていた。
■マクラーレン首脳部の職務分掌は不透明?
事実、スパ・フランコルシャンに普段着で現れたカピートは、ベルギーではオブザーバーという立場に過ぎなかったようだ。だが、今週末のイタリアGP(9月4日決勝)ではマクラーレンのユニフォームを身にまとい、正式にマクラーレン・レーシングのCEO(最高経営責任者)として業務を開始することになる。
スペインの『Marca(マルカ)』によれば、ブーリエは最近、実際のところはマクラーレン総帥のロン・デニス、そしてカピートとブーリエがそれぞれに権限を分割することになると語ったという。
■自分がナンバー2、ブーリエはナンバー3だとカピート
だが、カピートはそれに対し、『Marca(マルカ)』に次のように答えている。
「いや、ロン・デニスはグループのCEOだ。マーティン・ウィットマーシュ(前CEO)が去って以降は彼がマクラーレン・レーシングでも同じ立場に立っていたはずだ。そして、そのポジションに私が就くことになる」
「簡単に言えば、私がブーリエのボスとなり、ロンが私のボスになるわけだ」
トップ争いができるチームへと復活するためにホンダとともに一丸となることが必要なマクラーレンだが、カピートの加入により内部に権力闘争のような不穏な動きが出てこなければよいのだが・・・・・・。