先日、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが、タイトル争い最大のライバルであるチームメートのニコ・ロズベルグとの関係が以前のような友人関係に戻ったと発言したことが報じられた。
だが、ロズベルグのほうは同じように感じてはいないようだ。
■ロズベルグとの良好な関係をアピールしたハミルトン
2014年からしれつなタイトル争いを続けてきたメルセデスAMGのチームメート同士だが、一時は2人の関係が非常に悪化したと伝えられており、メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)も、もし2人の関係がさらに悪化するようであれば、ドライバーラインアップの見直しも必要になるかもしれないとコメントしたほどだった。
しかし、ハミルトンは、モナコの同じマンションに住むロズベルグとプールで顔を合わせたときのことを、『The Mail on Sunday(メール・オン・サンデー)』に対して次のように語った。
「(プールで)何往復かして、僕たちは腰を下ろして20分か30分ほど話をしたよ」
ハミルトンに言わせれば、現在のロズベルグとの関係は「驚くほど」よくなっているのだという。
■絶対にまたトラブルが起きるとロズベルグ
ところが、今年のF1ドイツGP(7月31日決勝)の宣伝活動でホッケンハイムを訪れていたロズベルグは、実際のところ2人の関係はあまり変わっていないと主張した。
「関係はこれまでと同じさ。いいときもあれば悪いときもある」
28日(火)に『DPA通信』にそう語ったロズベルグは、次のように付け加えた。
「基本的にはお互いに敬意を抱いているよ。だけど、絶対にまたトラブルも起きるさ」
■ロズベルグのかつてのヒーローは?
ロズベルグは、今週末のオーストリアGPではまたハミルトンと接戦を演じることになるだろうと考えている。それはかつて自分のヒーローであったミカ・ハッキネンとミハエル・シューマッハが繰り広げた戦いを彷彿(ほうふつ)させるようなものになるかもしれない。
ホッケンハイムで行われたプロモーション活動でハッキネンが1998年にF1タイトルを獲得したマクラーレン-メルセデスでのデモンストレーション走行を行ったロズベルグは、ほほ笑みを浮かべながら次のように語った。
「ミカが僕のアイドルだったんだ。ほかのドライバーのことは知らなかったし」
当時、ハッキネンは1982年のF1チャンピオンであるケケ・ロズベルグにマネジメントを委託していた。もちろん、そのケケの息子が27日(月)に31歳となったばかりのニコだ。