ホッケンハイムのマネジングディレクターであるゲオルク・ザイラーが今週、2017年には再びF1ドイツGPが開催されない可能性があると認めた。
■ニュルブルクリンク経営破たん
近年、ニュルブルクリンクとホッケンハイムによって交互開催されていたドイツGPだが、2015年には経営破たんに陥ったニュルブルクリンクが財政上の理由で開催を断念。ドイツ国内でF1が開催されないという1960年以来初めての事態を迎えてしまった。
■現役ドイツ人ドライバーたちも協力
だが、今年はもともとホッケンハイムが開催する順番となっていた年であり、2年ぶりにドイツにF1が帰ってくることになる。第12戦として7月31日(日)に決勝が開催されるドイツGPの宣伝活動も開始されており、28日(火)にはドイツ人現役ドライバーのうちニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、そしてパスカル・ウェーレイン(マノー)がホッケンハイムに姿を現していた。
ここ数年、観客数が減少の一途(いっと)をたどっていたドイツGPだが、ドイツ出身ドライバーたちは今年はホッケンハイムにF1を見に来て、ドイツGPを安定的に開催できるようにしようとの呼びかけを行ったと伝えられている。
■2017年はニュルブルクリンクの番だが・・・
だが、現時点において2017年にドイツGPが開催されるかどうかは依然として不透明な状況だ。本来ならまたニュルブルクリンクが主催することになるのだが、現在の同サーキットにはそれができるだけの力はないためだ。
ホッケンハイムのザイラーも、「2017年はニュルブルクリンクが開催する番だった」と語り、次のように続けた。
「交渉がどうなっているのかは分からない。我々が介入できるのは、我々に何かしらのリスクが及ぶことを避けられる場合にのみだからね」
■2018年ホッケンハイムも危機?チケット売れず
ホッケンハイムは、2018年までドイツGP開催契約を結んでいる。つまり、仮に2017年に再びドイツGPがキャンセルされたとしても2018年にはまたホッケンハイムで開催されることになるわけだ。そしてザイラーもその契約はきちんと守りたいと語っている。
ところが、ドイツのメディアはその2018年のドイツGPの開催も不透明だと報じている。その理由はチケットの売れ行きがあまりにも悪すぎるためだ。ホッケンハイムでは今年も6万枚のチケット販売を目標にしているが、レース開催まであとほぼ1か月となった現時点において、まだ4万6,000枚しか売れていないようだと伝えられている。